自然住宅は冬あったかいってホント?

こんにちは。タッチハウスブログスタッフの平戸です。

今年は例年に比べて暖かい日が続きますが、もうすぐ12月。さすがに寒さが本格化してくるでしょう。

新築を考えているあなたは、夏は涼しく冬は暖かい家がいいなと思っているのではないでしょうか。
家を建てようと思っていた頃、私もそんな家に住みたいと思っていました。

なるべく冷暖房に頼らずに自然素材の力で快適に過ごせるのが理想で、自然住宅を建ててくれるところを中心に何年も探しました。
自然住宅を作っているハウスメーカーや工務店の資料やホームページでは、自然素材で建てた家は冬暖かく快適だと書いてあったものの、

「実際はどうなんだろう?」という疑問も常にありました。その時思ったのは実際に住んでいる人の話が聞けたらいいのにということ。

だってハウスメーカーや工務店は自分のところで建てて欲しいからいいことしか言わないんじゃない?なーんて疑っていましたからね(^-^;

でもその当時自然住宅に住んでいる人は少なくて中々出会えませんでした。出会えても本音まで聞けるわけじゃないし。

こんな風に、私は家を建てる前に住んでいる人の本音を聞いてみたかったので、今回は自然住宅に住んで13年の私が、本音で冬の自然住宅の体感をお話ししたいと思います。

これから家を建てようと考えているあなたに少しでも参考になればうれしいです。

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最初に言っておくと我が家は「高気密・高断熱住宅」と言われる魔法瓶のような家ではありません。

結論から言うと、

暖かい
でもちょっと寒い時もある

です。

以前住んでいた賃貸住宅は、帰ってくると凍えるように寒く、特に床はスリッパなしではとてもいられませんでしたが、今の家にはそれがありません。
帰ってきても凍えるような寒さはなく、床もさすがに真冬は素足ではいられませんが、靴下をはけば全然大丈夫なレベルです。

その暖かさは素材によるものと、物理的なものがあると思います。

素材によるもの

直接足が触れる床が無垢の木というのはとても大きいと思います。塩ビシートや合板に比べて、無垢の木はたくさん空気を含んでいるといいますが、本当にあたりが柔らかくひんやりしないんです。

足元が冷えないというのは、想像以上に暖かさを感じる要因になります。たまに実家に行き合板の床に上がると、しみじみそれを感じます。

無垢の床材は床暖房が入れられないので、導入を迷う人もいるかもしれませんが、私の実感としては床暖房は必要ないですね~。

もう一つ、自然素材が調湿してくれるというのも大きいと思います。
賃貸住宅に住んでいる時は、冬場は乾燥して朝起きると喉が痛かったり、肌がカサカサになったりしていましたが、
無垢の木や塗り壁の家は部屋が過度に乾燥してこないんです。

湿度と体感温度には密接な関係があると言います。
乾燥していると涼しさや寒さを感じられ、逆に湿度が高いと暖かさや暑さを感じるようになるらしいんですよね。

気化熱というのを聞いたことがあるでしょうか?
人間の皮膚には水分が貯えられていますが、乾燥した状態では皮膚の水分も奪われやすくなり、気化熱によって体温が奪われます。

乾燥によって体温が奪われると寒く感じる、反対に湿度が多いと水分の蒸発が抑えられるので、気化熱によって体温が奪われないので暖かく感じるということのようです。

物理的要因

我が家は総二階なのですが、東西に長い作りになっているので南面が広いんですね。南面は公園で光を遮るものもないので、冬場は太陽の光が部屋の隅々まで入ってきます。住んでいる場所も静岡県なので冬場は天気の良い日が多いのです。

その太陽光が床材や家全体を温めてくれているというもあるかなと思います。
昼間は暑くて窓を開けたいと思う時もあるほどですから。

まあさすがに夜になれば寒いのでストーブはつけますが、和室も入れて28畳+6畳吹き抜け+リビング階段の空間をストーブ一台でまかなえています。

リビングは全部で3間分の掃き出し窓がありそこから大分冷気が入ってきていると思うので、もしかして雨戸をつければもっと夜暖かかったかもしれません。

唯一寒いと思うのはやはり明け方ですね。朝起きる頃にはさすがにもう熱がこもっていないのです。
私の住んでいる所では、一番寒い1月~2月の朝の気温が1~3度くらいなのですが、家の中の温度はだいたい8~10度前後です。ちょっと寒いです。


今回は冬の自然住宅の体感について、私の超個人的な感想をお話しました。
自然住宅といってもひとくくりにできるものではなく、家の建っている場所や、断熱方法などによって全然ちがってくるとは思いますが、
自然素材と合板・ビニール系の素材との違いは明らかに感じます。

ぬくもりのある自然素材を使った家づくりの参考にしてみてくださいね!

ご質問などありましたら何でもお答えしますのでコメント欄にどうぞ!

それではまた次回お会いしましょう!

外壁で大後悔。トータルコストで選ぶべき!後編

こんにちは。タッチハウス広報の平戸です。
今回のブログでは、外壁選びに迷うあなたの役に立てるよう、前回に引き続き外壁について書きたいと思います。

前回私の外壁選びの失敗談を書きました。10〜15年でメンテナンス費用がかかる外壁をローコストという理由で選んだものの、
13年経った今、子供にめちゃくちゃお金がかかり、中々塗り直しできない...という(T ^ T)

あの頃はメンテナンスフリーの外壁なんてないと思っていました。もしあったら、多少高くても絶対に使いたかったー^^;
10年ごとに100万円かかることを実感した今だから言えるんですが...。

今から家を建てる予定のあなたには私のような失敗をして欲しくありません。

そこで、今回はメンテナンスフリーの外壁なんて本当にあるのか、タッチハウスの山田代表に聞いてみました。

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スタッコ仕上げ

木造住宅一筋!大工歴35年の山田の目から見た、メンテナンスフリーの外壁とは?

平戸「今日は外壁のことで教えてください!外壁の塗り替えに悩まされているんですが、
現実的にメンテナンスフリーの外壁ってあるんですか?自然素材100%の塗り壁でメンテナンスフリーのものがあるというのも耳にしたんですが、
白州壁とか?山田代表から見るとどうですか?」

山田「白州壁、あまり使いませんね。経験の豊富な左官屋さん2人に聞いてみましたが、表面がざらざらした仕上がりになりどろぼこりがついて汚れてしまったり、
北面は苔が生えたりしておすすめ出来ないとの事でした。定期的にケルヒャー水圧洗浄機で清掃が必要で、ノーメンテとは言えないんです。」

平戸「そうなんですね。やっぱりプロに聞いてみないとわからないものですね。じゃあ山田さんのおススメは何ですか?プロの目から見たメンテナンス面とトータルコストでみた外壁って?」

山田「長持ちするという観点で考えるとモルタル仕上げだと思います!よくクラックが入ると大手メーカーでは言いますが実は施工方法でそれが防げます。

ラスアミという菱形に編んだ長方形の金網を下地に打つのですが、昔は通常縦方向に1枚並行に打ち付けその上からモルタルを塗り始めていました。

タッチハウスでは、最初に縦方向に張り巡らせた後、その上から横方向に張り重ね、最後に窓などの開放部の角の部分に45度にさらに重ね3重にした上にモルタルを塗り込んでいきます。

長方形の金属の収縮の比率の歪みが解消され過去に施工した新築のお宅にクラックの発生は一件もありません!

しかし紫外線による劣化はさけることができず27年何もしなかった近所のお宅も今年の正月明けに外部塗装工事をさせていただきました。」

平戸「モルタルって何ですか?」

山田「セメントと砂を1:3くらいの配分で水で混ぜたものです。」

平戸「27年ノーメンテナンスってスゴイですね!」

山田「ノーメンテに関しては汚れはかなりあったと思うのですが、雨漏りの心配がないのであれば気にならないと言ってくれていました。」

平戸「そうか、手入れをしないと雨漏りしてしまう外壁もあるってことなんですね。」

山田「そうです。モルタル仕上げはリシンかき落とし、スタッコ仕上げなどがあります。」

平戸「見た目もすてきですね!雨漏りもなくて安心だし、メンテナンスもいらないならすごく魅力的だけど、お値段の方はどのくらいなんですか???」

山田「状況にもよりますが
シラス壁の外装材そとん壁 材工 ㎡ 約14000円
モルタルリシン 材工 ㎡ 約10000円
サイディング  材工 ㎡ 約5000円
という感じです。平均的な家一軒で考えると白州壁は210万円、モルタルは150万円で、サイディングは75万円です。」

平戸「へえー、サイディングが10年から15年に一度塗り替えで100万円かかるとしたら、モルタルはそれがいらない分やっぱり安くなりますね。
こういうの13年前にものすごく知りたかった情報です...」

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リシンカキオトシ

山田との話を終えて思ったのは、職人さんの生の声というのを知る機会が、私達建てる側の人間にはほとんどない、ということ。
情報収集は本やテレビ、モデルハウスやインターネットなどですが、そこにあるのはマーケティングに勝ち残ったメーカーの情報だけ。

実際に施工している職人さんの実感や、住んでいる人の声は入ってきません。ですから、自然素材 外壁 ノーメンテナンスと検索するとたくさん出てくる施工法が実際どうなのかという情報は、
中々入ってこないものなんだと実感しました。

経験豊かな大工さんや塗装屋さんの実感としては、現在の所はメンテナンス的にもコスト的にも、外壁はモルタル仕上げがいいそうです。ぜひ検討してみてくださいね。

このブログではこれからも中々聞くことができない職人さんの声をどんどん紹介していきたいと思います。ぜひまた遊びに来て下さいね!