シロアリに好かれる家・嫌われる家vol3

春分の日が過ぎ、日増しにあたたかくなってきましたね。

春になると怖いのがシロアリです。

シロアリが活動のピークをむかえるのは春(4月~6月)。
羽アリが大量に発生して気が付くことが多いのです。

シロアリは木などを分解して土に還してくれる
地球の循環にとって無くてはならない生物ですが
家の土台などに住みつくと
木材から断熱材まで食べてしまう怖い存在です。
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そこで今回のシリーズでは
「シロアリに好かれる家・嫌われる家」
をお伝えします。

この記事を読むと
シロアリの好みに詳しくなれます。

その結果
シロアリ被害に合わない家を
作ることができるようになれます。

VOL1ではシロアリに好かれる家を
V0l2ではシロアリに嫌われる家の特徴をご紹介しました。
3回目の今回はシロアリに嫌われる対策をご紹介します。

シロアリ被害一番の原因

タッチハウスのある静岡県三島市では
ゴールデンウィーク前後が
シロアリの大量発生する時期にあたります。

その原因の殆どが
隙間から入った雨漏りによるもの。

建物の内部に入り込んだ雨水は
なかなか乾かず
木材をしっとりさせて

シロアリの大好物にしてしまうのです。

昔のタイルのお風呂の隙間からの水分の流出で
土台などが半分無くなっているなんてことも
珍しくありません!

シロアリの大好きな
しっとりした木材や湿気は
雨漏り対策をすることで
大部分回避できるのです。

では具体的な雨漏り対策には
どんなものがあるのでしょう?

雨漏り対策

これから家を建てる場合は
次のような対策がおススメです。

切妻屋根にする

雨漏りは
わずかな隙間や部材のつなぎ目などから
雨水が建物の内部に侵入してしまうことで発生します。

そのため、つなぎ目の多い屋根は
雨漏りしやすいといえます。

つなぎ目の少ないシンプルな屋根が
一番雨漏りのリスクが少ない。

それが切妻屋根です。

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切妻屋根は2つの面だけ
で構成された屋根の形。

雨漏りしにくい屋根ナンバーワンです。

軒ゼロにしない

日本は雨が多いので
伝統的に家には「深い軒」を設置していました。

壁と屋根のつなぎ目は
どうしても隙間が空いてしまうものです。
軒が深ければ雨水に触れずにすみます。

でも最近は建築コストの削減や住宅密集問題
またデザイン的に「軒がない家」や
「軒が極端に短い家」が急増しています。

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軒がないと外壁や窓が常に雨や雪に晒されます。
もちろん塗装やシーリングはしてありますが
経年劣化が激しい場所なので
常に雨水にさらされていると
雨漏りリスクは高くなります。

軒ゼロ住宅にしないことで
雨水が建物内に侵入する可能性を
大きく減らすことができます。

バルコニー&屋上バルコニーを作らない

バルコニーや1階や2階の部屋の上のバルコニー
これらは雨漏りの危険を増大させます。

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FRPなどの防水処理を
10年サイクルで行わなければ
防水機能が失われて
雨水がどんどん建物内に侵入してしまいます。

また、排水溝に枯れ葉やごみがつまって
雨漏りの原因になることも。

バルコニーは
雨漏りのリスクを非常に高めるので
本当に必要かどうか
しっかり検討するのをおすすめします。

天窓をつけない

天窓は雨漏りリスクの高さナンバーワン
といっても過言ではないほど
雨漏りしやすいと言われています。
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天窓自体の性能は
年々上がっているものの
天窓と屋根をつなぐ部分は
シーリングや防水テープで塞ぐしかないからです。

正しく施工されていても
新築から10年も経過すれば
メンテナンスが必要になります。

天窓は雨漏りリスクが高いことを
しっかりと考慮に入れて
検討することをおすすめします。

ソーラーパネルは屋根一体型のソーラーパネルに

ソーラーパネルも雨漏りリスクが高まる設備です。
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特に気をつけたいのが新築後に
ソーラーパネルを設置してもらう場合です。

屋根一体型のソーラーパネルと違い
新築後に設置する場合
屋根に穴をあけることがあります。

屋根に穴をあけて
その下の防水シートまで釘が貫通するため
少しでも施工ミスがあると
たちまち雨水が建物内に侵入してしまいます。

ソーラーパネルを検討している場合
屋根一体型のパネルを設置することを
強くおすすめします。

今回は雨漏り対策【これから家を建てる場合】をお伝えしました。

次回は雨漏り対策【建ててからの場合】をご紹介します。
お楽しみに!

太陽光発電番外編 -エネカリ-

こんにちは。タッチハウス広報の平戸です。

先日太陽光発電についての記事をアップしたのですが、その後、エネカリというちょっと面白い制度について聞きました。

そこで今回は太陽光発電シリーズの番外編ということで、エネカリについて調べたことをまとめてみました。

エネカリって何?
メリット・デメリットは?
自分で購入するよりお得なの?

などなど気になる方はぜひ最後までごらんください!

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エネカリって何?

エネカリというのは東京電力グループの太陽光発電の初期費用0円サ-ビスのことです。無料で設置して、住んでいる人に貸すという制度。
住人は10年は設備の賃料を払うのですが、10年後からは無料になるというものです。

①電気をつくる創エネコース(ソーラーエネカリ)
②電気をためる蓄エネコース(蓄電池エネカリ)
③上手につかう省エネコース(機器エネカリ)

と3つのコースが用意されています。

①電気をつくる創エネコース(ソーラーエネカリ)

初期費用0円で、月額料金がかかります。10年間(15年間)たったら太陽光発電システムがもらえます。


②電気をためる蓄エネコース(蓄電池エネカリ)

初期費用0円で、月額料金がかかります。10年間(15年間)たったら蓄電池システムがもらえます。

③上手につかう省エネコース(機器エネカリ)

初期費用0円で月額料金がかかります。10年コースが終わった後はエコキュートやIHがもらえます。


メリットは?

初期費用がかからない

何と言っても太陽光発電を始めやすいことが最大のメリットです。一般的に太陽光発電の設置費用の目安は1KWあたり24~30万円。もし5kwのパネルを設置すると120~150万必要になります。

新築で導入したい場合は、太陽光発電の費用を捻出するために、住宅の設備などを妥協しなければならない場合も多いでしょう。高額な初期費用はネックになりますよね。

エネカリはパネルの予算を用意できなくても設置できます。契約期間中の故障の補償もついているので、修理費用の心配もいりません。

コストがネックで導入をためらう人にはとてもいいシステムだと思います。


無償譲渡がある

契約期間(10~15年)が終了したあとは太陽光発電システムを無償で譲り受けることができるので、その後の電気は自家消費や売電で利益を得ることができます。

デメリットは?

毎月の利用料金の負担

エネカリのサービスは定額の利用料金を納めないと使用できません。見積をとっても現地調査の後なので、すぐに利用料がわかりません。

また、立地などで発電量が少ない場合、毎月の電気量負担が増えることもあります。

途中解約できない

エネカリは中途解約ができないシステムになっています。途中解約する場合は残りの契約期間分の利用料を全額支払わなければならなりません。


自分で購入するよりお得なの?

気になるのは買うのと借りるのとどっちがお得かってことですよね。

エネカリを利用すると無償譲渡まで毎月利用料がかかります。メンテナンス費込みですが、初期の10年はあまり故障することもないのでそれほどのメリットとは言えないです。

自分で買う場合は購入費用・メンテナンス費用以外にはかからないので、トータルで見ると、エネカリの方が費用は高額になってしまいます。

でも初期費用がなくて導入できない場合は、ローンも組まずに太陽光発電を設置できるというのは大きいです。

とはいえ、屋根の形や導入規模、周囲の環境などによって大きくかわりますので、どちらがお得かは、見積をとらないと正確にはわかりません。

エネカリを検討する場合は、太陽光発電設備を購入する場合とどちらがお得なのか、ぜひ見積をしてから答えを出すようにしてくださいね!

最後まで読んでいただいてありがとうございました。

また次回のブログでお会いしましょう!

あなたは設置する?しない?太陽光発電のメリットデメリットVOL8

こんにちは。タッチハウス広報の平戸です。

タッチハウスで新築のご相談を受ける時、皆さんからよく聞かれるのが太陽光発電のこと。太陽光発電は実際つけた方がいいの?よくないの?やっぱり気になりますよね。

というわけでこのシリーズではちょっと気になる太陽光発電について、リアルな情報をお届けしたいと思います。

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前回までに

太陽光発電の現状
 
ソーラーパネルの種類と発電効率

発電効率に影響を及ぼす現象

太陽光発電の今後の動向

自家消費型太陽光発電


太陽光発電の環境への影響

太陽光発電の蓄電池


についてお伝えしてきました。

今回は実際、太陽光発電はどうなのかということをお伝えしたいと思います。

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前回までの情報で太陽光発電は、使う人の生活スタイル、屋根の向きや傾き、地域性、近隣状況など環境や状況によってすごく違いがあるということがわかりました。

家というのは全く同じ敷地に建てるということがないため、どれ一つとして同じ家はないとよく言いますが、太陽光発電にも同じことがいえます。

太陽光発電のメリット・デメリットをさんざん上げてきましたが、そのメリットデメリットも、設置する家の場所や住む人の状況によって変わってきてしまうものです。

ですからそのお宅によって太陽光発電が必要かどうか、採算がとれるのかどうか、シュミレーションしてみないとわからないのです。

ではどこでシュミレーションをするといいのでしょう?

ネット上には様々な太陽光発電のシュミレーションサイトがあります。たくさんありすぎて迷ってしまうくらい。

新築の際に設置するという方が多いと思いますので、ここで建てたいと思うメーカーがあればそちらでシュミレーションをするのが早いかもしれません。

ただ、ハウスメーカー経由で設置する場合は提示された価格が最安値とは限らないため、
設置費用が思いの外高くなってしまう可能性もあるということは、理解しておかれるといいと思います。

メリットとしては
家を建てるのと同時で進行できるので時間も節約できる
支払いを一つにまとめられる
瓦一体型などスマートなパネルを選ぶことが可能
などがあります。

数あるサイトの中から信頼できる業者を選ぶことは至難の技なので、安心できるメーカーや工務店の確かな目で選んでもらうのは安心ですよね。

もちろん勉強の労力はかかりますが、ご自身で価格比較サイトなどもしっかりチェックし、それぞれの金額を照らし合わせた上で、「どこに依頼すればよりお得になるのか」を見極めれば最安値で設置することが可能でしょう。


太陽光発電の買い取り価格が下がっているので、太陽光発電はもうオワコンなのかなと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、今回調べてみてまだまだいろんな可能性をもっているなあと思いました。

ガソリン車から電気自動車にシフトしつつある社会の動きもある中、太陽光発電の役割は今までとは違うフェーズに入ってくるような気がしています。

太陽光発電を検討しているのでしたら、今回までの記事にまとめたように、補助金を含め多種多様な視点から検討してみてください。

ちょっと大変ですが、しっかりとした検討があってはじめて、設置することがメリットなのかデメリットなのかがわかってきます。

このシリーズが太陽光発電を考えている方のお役に立てれば大変うれしく思います。

あなたは設置する?しない?太陽光発電のメリットデメリットVOL7

こんにちは。タッチハウス広報の平戸です。

タッチハウスで新築のご相談を受ける時、皆さんからよく聞かれるのが太陽光発電のこと。太陽光発電は実際つけた方がいいの?よくないの?やっぱり気になりますよね。

というわけでこのシリーズではちょっと気になる太陽光発電について、リアルな情報をお届けしたいと思います。

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前回までに

太陽光発電の現状
 
ソーラーパネルの種類と発電効率

発電効率に影響を及ぼす現象

太陽光発電の今後の動向


太陽光発電の環境への影響

太陽光発電の蓄電池

についてお伝えしてきました。

今回は自家消費型太陽光発電について調べてみました。
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自家消費がお得

電気料金は年々高価格化しているため、売電するよりも、自家消費する方がお得になってきたという話は前回までにしてきました。

売電型の太陽光発電では、昼間の余剰電力を電気会社に売り、夜間は電気会社から電気を買っています。つまり、売電価格が下がると昼間の余剰電力を売ることで得られる収入が減ってしまうのです。

夜間の電気料金による出費が多くなり、結果、利益が減って投資金回収までの年数も長くなってしまいます。

そこで、蓄電池などを利用して昼間の余剰電力を貯めておき夜間に利用する自家消費型にすると、売電による利益は無くなりますが、高額になりつつある夜間の電気代も掛からずお得になるわけです。

投資金回収までの年数は?

投資金回収の目安となる年数は設備の耐久年数などを考慮し約10年と言われています。

売電型の場合は、余剰電力の買取額と昼間の電気使用相当額を足したものから夜間の電気料金を引いたものが利益で、10年間の利益の合計で投資金を回収できるのが理想です。

でも現実には送電のロスや、電力会社による抑制が掛かる可能性があるなどの損失が予想されます。

売電価格が高ければ、これらの損失を上回る利益が期待できるのですが、売電価格が低下しているのでそこまでの利益を得ることが難しくなっています。

その点、自家発電型にすれば売電による利益は無いものの、高額な電気使用量を払わず自家消費することで、10年間の電気使用量相当額が投資金を上回る可能性がより高くなるのです。

売電しないと・・・

FIT制度という固定価格買取制でで10年間は買い取り価格は保証されるのですが、電気料金が高額化しているため夜間の電気料金が高くなり、利益は徐々に減少していくと考えられます。

自家消費型では電気料金が高額化すればするほど投資金回収の期間は短くなります。

電気料金の今年度の値上げ幅は、経済産業省によると標準的な家庭(1ヶ月260kWh使用)で年間1,188円。電気の単価は東日本大震災から年々値上がりしています。

電気料金が値上げになるのは、基本料金や電気単価とは別に、再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)が引き上げられるためです。

政府は2050年の脱炭素社会を目指し、再エネの導入をさらに進めていく方針です。再エネ賦課金は今後も値上がりすることが予想され、それに伴って電気代も上がる可能性が高いと思われます。

このように、住宅用太陽光発電では売電価格の低下、電気料金の引き上げ、抑制などの制度の見直しなどから、従来の売電型よりも自家消費型の方がメリットは得られやすくなってきています。

前回お伝えしたように蓄電池の補助金がある自治体は結構あります。

静岡県東部だけでも、三島市(上限5万円)熱海市(Max8万円)伊東市(Max5万円)伊豆の国市(上限5万円)長泉町(Max10万円)御殿場市(上限5万円)裾野市(Max10万円)沼津市(Max10万円)富士宮市(上限10万円)富士市(Max5万円)清水町(Max5万円)
(募集を終わっている自治体もあるかもしれませんので確認をお願いします)

と多くの自治体で蓄電池の補助金を出しています。

太陽光パネルの補助金はなく、蓄電池だけの補助金を出している自治体も多く、時代は自家消費型へシフトしているのを感じました。

こういったものを上手に利用して自家消費型の太陽光発電も視野に入れてみてはいかがでしょうか。

今回は自家消費型太陽光発電について調べてみました。何か疑問点などがありましたらぜひコメント欄にお寄せください。

あなたは設置する?しない?太陽光発電のメリットデメリットVOL6

こんにちは。タッチハウス広報の平戸です。

タッチハウスで新築のご相談を受ける時、皆さんからよく聞かれるのが太陽光発電のこと。太陽光発電は実際つけた方がいいの?よくないの?やっぱり気になりますよね。

というわけでこのシリーズではちょっと気になる太陽光発電について、リアルな情報をお届けしたいと思います。

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前回までに

太陽光発電の現状
 
ソーラーパネルの種類と発電効率

発電効率に影響を及ぼす現象

太陽光発電の今後の動向


太陽光発電の環境への影響

についてお伝えしてきました。

第6回目の今回は蓄電池について調べてみたいと思います。

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第4回の太陽光発電の今後の動向でもお伝えしたように、売電価格は年々低下していて、2021年の売電価格も、引き続き低下するものと予想されています。

そのため、住宅用太陽光発電を導入するのであれば「可能な限り自家消費を行う」のが得策です。

では発電した電気を自家消費するためには何が必要なのでしょうか?

太陽光発電自家消費に必要なもの

具体的にはこの二つが必須です。

〇屋根の上で電気をつくる「太陽光パネル(太陽電池モジュール)」

〇太陽光パネルでつくられた直流の電気を、家庭で使用できる交流の電気に変換する「パワーコンディショナー」

でもこの二つだけでは、発電した電気を昼間しか使うことができません。夜間は、電力会社から電気を買って使うしかありません。

また、太陽光で発電した電気が余った場合も、電力会社に売電するしか方法がありません。

でも前述したように、売電単価は電気料金より安いので、できれば売らずに使い切って、その分だけ電気代を削減したいですよね、

そこで登場してくるのが、余った電気をためておける「蓄電池」です。蓄電池があれば、昼間発電した電気を夜間に使うことができます。

雨が降って太陽が出ていない日でも貯めておいた電気を使えます。

そんなにいいものならセットで揃えたいですよね。でも気になるのは価格です。せっかく電気代を削減しても、蓄電池の導入費の方が高くついたら意味がなくなってしまいます。

家庭用蓄電池の価格

家庭用太陽光発電を普及させたい政府は、色んな方策や支援によって蓄電池の価格低減を目指しています。
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出典:経済産業省

これは経済産業省が示している蓄電池の価格低減目標です。実際の市場価格は目標通りとはいきませんが、下落傾向にあるのは間違いありません。下の表は実際の市場価格を示したものです。

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以前は200万円を超えるほど非常に高額であった家庭用蓄電池も、普及が進むことによって90万円~160万円まで導入費用が大幅に抑えられるようになりました。

下記が4人家族の一般的な家庭用として導入されることの多い、5.0kWhから7.0kWhの蓄電容量を持つ家庭用蓄電池の導入にかかる相場価格です。

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蓄電池総合サイト エコ発蓄電池より

蓄電池の価格は蓄電できる容量によって変わります。容量は多いほうがいいと言っても、必要以上の容量の電池を購入するのは経済的ではありません。

購入費用を抑えるには実際の電気の使用料を調査して、使用料にピッタリ合う容量の電池を検討することです。

価格相場がわかったところで、補助金の有無も調べておきたいですよね。

蓄電池の補助金制度

国(Sii)の蓄電池補助金

国からは、環境共創イニシアチブ(Sii)の「災害等に活用可能な家庭用蓄電システム導入促進事業費補助金」という蓄電池補助金が設定されています。

Siiは国の環境・エネルギー分野の施策に関連した、補助金事業の運営を委託されている一般社団法人です。蓄電池のほか、太陽光発電などの再生可能エネルギーはもちろん、省エネ関連などさまざまな補助金事業を取り扱っています。

具体的な補助金額は

蓄電池への補助金額:初期実効容量 × 4万円 / kWh(蓄電池に関わる工事の3分の1を上限とする)

とされています。

先着順で予算(42億円)に達し次第終了+2021年12月24日までに蓄電池を含むシステムの連携が開始することや、実証実験への協力、報告書の提出が必須になります。

地方自治体の蓄電池補助金

都道府県や市町村などの地方自治体でも、国の蓄電池補助金とは別個に蓄電池補助金が設られている場合があります。

ただ、補助金の有無は各自治体ごとに変わりますので、蓄電池を設置する自治体に補助金があるのかは必ず確認が必要です。

また、確認したタイミングで補助金が公募されていなかった・受付終了となっていたとしても、次の年度で再度補助金が公募されるケースも少なくありません。

お住いの自治体をチェックされてはいかがでしょうか。

補助金をダブルで受給できれば、蓄電池を導入する際の負担軽減に繋がります。もしコスト面で購入を選択肢から外していた場合でも、補助金でクリアできる可能性も出てきます。

今回は太陽光発電の蓄電池についてお伝えしました。
太陽光発電パネルとセットで考えたい蓄電池について少しは理解が深まったでしょうか。何か疑問点などがありましたらぜひコメント欄にお寄せください。


あなたは設置する?しない?太陽光発電のメリットデメリットVOL5

こんにちは。タッチハウス広報の平戸です。

タッチハウスで新築のご相談を受ける時、皆さんからよく聞かれるのが太陽光発電のこと。太陽光発電は実際つけた方がいいの?よくないの?やっぱり気になりますよね。

というわけでこのシリーズではちょっと気になる太陽光発電について、リアルな情報をお届けしたいと思います。
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前回までに

太陽光発電の現状
 
ソーラーパネルの種類と発電効率

発電効率に影響を及ぼす現象

太陽光発電の今後の動向

についてお伝えしてきました。

第5回目の今回は

太陽光発電の環境への影響について調べてみたいと思います。

一般的に太陽光発電は「環境にいい」というイメージがありますが、実は太陽光発電が環境に悪影響を及ぼす場合もあります。

環境への悪影響を防ぐには太陽光発電所を建設する際に、環境問題に配慮した建設地や太陽光パネルの選択、廃棄・リサイクル費用の積立が必要です。

そこで今回は太陽光発電の環境へのメリットとデメリットを解説します。


地球温暖化の影響へのメリット

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現在の地球は地球温暖化の進行によって砂漠化が進んだり、プラクトンやサンゴ礁が減少したりすることで、さらに地球温暖化を進行させる、悪循環に陥っています。

地球温暖化は、熱を吸収する「温室効果ガス」の増加によって引き起こされています。その中でも特に懸念されているのが二酸化炭素の増加です。

産業革命以降、先進国を中心に石炭・石油・天然ガスなどの、化石燃料の使用が急激に増えました。

化石燃料を燃焼させることで、機関車や飛行機などの動力を手にした人類は、文明を大きく発展させました。

一方で大量の二酸化炭素を大気中に放出し、自分たちが暮らす地球環境を悪化させています。このままでは人が暮らせない星になってしまうかもしれません。

現在も化石燃料は私たちの生活に欠かせません。現代の私たちの生活にエネルギーは不可欠であり、その大部分を化石燃料に依存しています。

ですが、このまま化石燃料を燃焼させ続けては、地球環境は悪化し続ける一方です。

そこで注目されているのが再生可能エネルギーと言われる、化石燃料と違って、発電時に二酸化炭素を排出しない、地球温暖化の防止に貢献できるエネルギーです。

太陽光発電はその中でも、水力の8.8~9.2%に次いで2番目の割合を占めている、大変重要なエネルギーと言われています。

また、太陽光発電ならではの大きなメリットがあります。それは「分散型電源」です。

大型の発電所は、距離が遠い地域に送電するとロスが大きくなって発電コストが無駄になります。

一般家庭の太陽光発電はその点、作っている場所で使うことができるので送電時のロスがほとんどなく、電力の無駄を減らすことができるのです。


デメリット

いいことづくめに見える太陽光発電ですが、廃棄方法によっては環境に悪影響をもらたす可能性が指摘されています。 


廃棄問題

一部の太陽光パネルには、鉛やセレンなどの有害物質が使われているものもあるため、適切な処理が必要です。

なので廃棄・リサイクルの費用の確保が必須なのですが、資源エネルギー庁の調査では、低圧の74%・高圧の59%が廃棄・リサイクル費用の積立を行っていません。

今後の排出見込量については様々な推計があるのですが、環境省が実施した推計では、仮に製品寿命を 25 年とすると 2039 年には約 78 万t、産業廃棄物の最終処分量の6%になると見込んでいるのだそうです。

年間約 17~28 万t、これは全産業廃棄物の最終処分量の 1.7~2.7%に相当する量になるのだとか。


環境省は「太陽光発電のリサイクル・適正処理等に関する検討チーム」を立ち上げました。

安定的に処理できる体制を整え、メーカー等からの有害物質含有情報の提供による適正かつ円滑な処理を確保し、市場におけるリサイクル・最終処分コスト及びその変動にかかわらず安定的にリサイクルがなされる状況を整える

ことを目的にガイドラインを作るように動いています。

こういった制度が完備されるまでは、廃棄についてクリーンになっていないのでそこがデメリットになりますね。


今回のブログではに太陽光発電の環境への影響ついて調べてみました。次回は太陽光発電の家計への影響について調べてみたいと思います。どうぞお楽しみに!

あなたは設置する?しない?太陽光発電のメリットデメリットVOL4

こんにちは。タッチハウス広報の平戸です。

タッチハウスで新築のご相談を受ける時、皆さんからよく聞かれるのが太陽光発電のこと。太陽光発電は実際つけた方がいいの?よくないの?やっぱり気になりますよね。

というわけでこのシリーズではちょっと気になる太陽光発電について、リアルな情報をお届けしたいと思います。

前回までに

太陽光発電の現状
 
ソーラーパネルの種類と発電効率

発電効率に影響を及ぼす現象

についてお伝えしてきました。

第4回目の今回は

太陽光発電の今後の動向について調べてみたいと思います。

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政府の政策は?

FIT制度

太陽光発電の普及拡大を目的として、政府は2012年にFIT制度という制度を導入しました。

FIT制度というのは、「固定価格買取制度」のことで、再エネで発電した電気を、国が決めた価格で買い取るよう、電力会社に義務づけた制度です。

これにより住宅で太陽光発電した場合は10年、産業用太陽光発電に取り組む場合は20年のあいだ、発電した電気は電力会社が一定価格で買い取ることとなったのです。

2021年現在、FIT制度で導入したお宅もそろそろ10年を迎えはじめました。FIT制度を卒業すると売電価格は変動してきます。

FIT制度が終了!

太陽光発電の普及拡大を目的として導入されたFIT制度ですが、実は電気の消費者である国民が、電気料金の一部として「再エネ賦課金」を負担することで成り立っています。

そのため、FIT制度が適用される太陽光発電所が増えるほど、国民が負担する再エネ賦課金は大きくなってしまったのです。

電力会社が再生可能エネルギーを買い取るための費用、再エネ賦課金は電気の使用者が支払う電気料金に含まれています。
使用した電力量によって金額は変動しますが、単価は全国一律で、国が1年ごとに算定します。このように年々負担額が増しています。
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また太陽光発電の中には、高い調達価格の権利を確保しているにも関わらず運転が開始されない未稼働の設備の増加も見られます。

これらが後々動き出すと、その時点から20年間はFIT制度にて買い取りが行われるため、再エネ賦課金を支払う電気使用者の更なる負担が予想されるのです。

そこで政府は、2017年4月に「再生可能エネルギー特別措置法の一部を改正する法律(改正FIT法)」を施行しました。再生可能エネルギーの最大限導入と電気使用者の負担抑制の両立を図るため、FIT制度の見直し等を行うものです。

FIP制度とは

FIP制度とは、市場価格に一定の補助額(プレミアム)を上乗せして電気を取引するというものです。

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売電価格が一定となるFIT制度とは異なり、FIP制度では補助額が一定であるものの、売電価格は市場価格に連動して上下します。

太陽光発電「余剰売電」「全量売電」「自家消費」どれがお得?

FIT制度が施行された当初は売電価格が高く、住宅用1kWhあたり40円台でした。当時は、電力量単価(1kWhあたりの電気料金)を売電価格が上回っていたため、住宅用太陽光発電であれば余剰売電が間違いなくお得でした。

売電価格は年々低下していて、2021年の売電価格も、引き続き低下するものと予想されています。

ということをふまえると、住宅用太陽光発電を導入するのであれば「可能な限り自家消費を行う」ことがお得です。

発電した電気をできる限り自家消費に充てる工夫をすることで、よりお得に太陽光発電を活かせるといえるでしょう。

今回のブログでは今後の太陽光発電の動向について調べてみました。次回は、太陽光発電の環境への影響について調べてみたいと思います。どうぞお楽しみに。

あなたは設置する?しない?太陽光発電のメリットデメリットVOL3

こんにちは。タッチハウス広報の平戸です。

タッチハウスで新築のご相談を受ける時、皆さんからよく聞かれるのが太陽光発電のこと。太陽光発電は実際つけた方がいいの?よくないの?やっぱり気になりますよね。

というわけでこのシリーズではちょっと気になる太陽光発電について、リアルな情報をお届けしたいと思います。
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前回までに

太陽光発電の現状
 
ソーラーパネルの種類と発電効率

についてお伝えしてきました。

第3回目の今回は

発電効率に影響を及ぼす現象について

お伝えしていこうと思います。
 
影で発電量はどのくらい落ちる?
 影は発電量に大きく影響する

 
太陽光パネルの構造をよく知らなかった私は影がかかった部分だけが発電しなくなるのだと思っていたのですが、実はそうではなかったのです!

太陽光パネルのモジュールは、大まかに3つの部位に分けることができ、1つの部位のごく一部分にでも影がかかると、その部位全体が発電しなくなります。
つまり、『ごく一部に影がかかるだけで、モジュールの2分の1が発電しなくなることもある』のです。

建物や電柱、フェンスなどが生み出す影は、発電量に甚大な悪影響を及ぼす!ということ。

では具体的にどんな風に影響しているのでしょうか。

 影のかかり方で低下率が変わる 
 
ソーラーパートナーズというサイトで実際に影を再現して実験してくれていました↓
「太陽光発電の影でどれぐらい発電量が落ちる?電柱を再現して実験してみました」

大変わかりやすいのでぜひ見に行って欲しいのですが、簡単に要約すると、
太陽光発電機というのは下の図のように何枚かのパネルで一つの回路を組み、合計〇回路という風に構成されています。
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ソーラーパートナーズより引用

たとえば回路1の一枚のパネルに影がかかった場合はこの分量のパネルの場合は96%に低下します。

次に一つの回路の5枚全部に影がかかった場合67%に低下します。

そして3つの回路の一枚づつに影がかかった場合は46%に低下してしまうのです。

そうなんです。影のかかった太陽光パネルの枚数は少なくても、3つの回路に影がかかってしまうと発電量はより低下してしまうのです。

仕組みを詳しく知りたい方はぜひ上記のサイトで勉強してみて下さい。


発電効率 気温による影響

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太陽光パネルは、一般的に「高温に弱い」という性質があるのだそうです。

意外ですよね?私は夏場はガンガンに太陽光が降り注いでいるので、たくさん発電できるものだとばかり思っていました。

太陽光発電の変換効率を定める国際基準では、25度の環境で計測された数値を「変換効率」としてカタログなどに掲載しています。

なぜかというと、気温が25度を超えると発電効率が下がり始め、1度ごとに約0.5%ほど発電量が低下していくからだそうなんです!

そして30度を超える真夏になると、な・な・なんと!約30%程度も発電量が下がってしまう場合もあるのですって!!

こうした事情から、太陽光発電が最も発電できる季節は、日差しが強いけれど高温の夏場ではなく、気温が上がりきっていない5月頃になっています。


発電効率 経年劣化による影響

先ほども触れたように、太陽光発電は精密な機械です。20年間の長期で運用していくとなると経年劣化が生じ、発電効率が導入当初よりも低下すると言われています。

具体的にどの程度発電量が低下するかというと、安いパネルなら20年で約15~20%ほど。

年間の想定売電収入が200万円の場合、発電量が15%低下すれば、売電収入が年間30万円減少します。

各団体の発表している「発電量低下」データがあります。

性能の劣化をどのように測定するかによっても値が変わってくるので、これらの劣化率の数値同士を単純に比較することはできませんが、こうして見ると、毎年0.25~0.5%程度の出力性能の劣化があるようです。

毎年0.5%劣化するなら10年後には5%、20年後には10%、30年後には15%発電量が低下するわけですね。

発電効率 積雪による影響

 
積雪は地域差があるのであまり考えなくてもよい方も多いかもしれませんが参考まで。

太陽光パネルに雪が積もってしまうと、晴れていても太陽光がパネルまで届かないため、発電は行えなくなってしまいます。

また、場合によっては太陽光パネルに雪の重さが加わり、屋根が重さに耐えきれずに破損してしまったり、太陽光パネルからの落雪に近隣住民が巻き込まれてしまうような危険性もあります。

豪雪地域向けに、積雪設計された太陽光パネルもありますので、多少の雪が降る地域では設置自体は問題ないとはされています。

ただ、日本海地方は年間日照時間ランキングでもワースト10の全てを占めているというデータもあるので

積雪の多い日本海側の地域は、太陽光発電に「すごく向いている」とは言えないかもしれませんね。

今回のブログでは太陽光パネルの発電効率に影響を及ぼす現象について調べてみました。次回は、今後の太陽光発電の動向について調べてみたいと思います。どうぞお楽しみに。

あなたは設置する?しない?太陽光発電のメリットデメリットVol2

こんにちは。タッチハウス広報の平戸です。

タッチハウスで新築のご相談を受ける時、皆さんからよく聞かれるのが太陽光発電のこと。太陽光発電は実際つけた方がいいの?よくないの?やっぱり気になりますよね。

というわけで、今回からはちょっと気になる太陽光発電について、リアルな情報をお届けしたいと思います。

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第二回目の今回は
ソーラーパネルの種類と発電効率
についてお伝えしていこうと思います。

まず、太陽光発電の基本的な仕組みをおさらいしておきましょう。

「太陽電池」は、「電池」と付いていますが、電力を蓄える装置ではなく、太陽の光エネルギーを直接電力に変換する「発電機」の役割をはたします。

太陽から地上に降り注ぐ「光エネルギー」が「太陽電池」に当たると、「光起電力効果(ひかりきでんりょくこうか)」とか「光電効果(こうでんこうか)」と呼ばれる現象が起こります。

光が照射されることで、太陽電池を構成している半導体の電子が動き、電気が起きるのです。

太陽電池は、シリコン系、化合物系、有機系とあって、それぞれに発電効率がちがいます。現在の主流はシリコン系で世界の生産量の約8割をしめています。

今回は主流を占めるシリコン系について調べました。シリコンの中にもいくつかの種類があります。

それぞれの特徴を調べてみました。

単結晶シリコン
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塩の結晶みたいに一つの結晶を大きくして棒状にして輪切りにしたものが単結晶シリコン。発電ロスが少なく発電効率がいいのが特徴です。他のものと比べて製造コストが高いのが難点。

温度の上昇にはあまり強くないため、気温の高い日には変換効率が低下してしまう場合もあります。

耐久年数はメーカー推奨は20年~30年。

多結晶シリコン
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小さいシリコンを切り張りしているのが多結晶シリコン。作るのに時間がかからず原材料も安いので今一番メジャーな素材。

耐久性はメーカー推奨は20年~30年。

アモルファスシリコン
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電卓にのせている太陽電池がこれ。ものすごく安価なのですが発電量も少ないタイプ。消費電力が小さいものには向いている。監視カメラ、庭のライトとかにも使われることが多い。

ガラス、または金属片などの基盤の上に、薄膜状のアモルファスを形成して作るため、変換効率が低いというデメリットがあります。ただし、薄膜状ということで加工性がよく応用性が高いのが特徴です。

HIT(ヘテロ接合型)

異なる種類のシリコンによって作られたパナソニックが製造する太陽光パネルのことです。

単結晶シリコンとくらべると変換効率が高く、高温時の出力低下も少ないのですが、製造方法が複雑なためコストが割高に。

ただ、パナソニックは2021年度中に太陽電池生産から撤退すると発表しているので、今後HITは選べなくなる予定です。

発電効率

そして気になる発電効率ですがまあ、上記の記事で想像はついていたと思うのですが、

単結晶パネルの変換効率.........20%程度
多結晶パネルの変換効率.........15%程度
アモルファスシリコンパネルの変換効率............10%程度
となっています。

2019年時点で製品化レベルで最も変換効率が高い太陽電池は、東芝製(SPR-X22-360)の「22.1%」となっています。現状で他の種類の太陽電池と比べて最も変換効率が高い結晶シリコン系太陽電池ですが、変換効率の限界数値は理論上「29%」と言われています。

変換効率はパネルの性能の他にも、影、気温、積雪、経年劣化にも大きく左右されるのはご存じでしょうか?それも気になりますよね。

次回は発電効率に影響を及ぼすこれらの現象についてお伝えしていきます。
お楽しみに!

あなたは設置する?しない?太陽光発電のメリットデメリット VOL1

こんにちは。タッチハウス広報の平戸です。

タッチハウスで新築のご相談を受ける時、皆さんからよく聞かれるのが太陽光発電のこと。太陽光発電は実際つけた方がいいの?よくないの?やっぱり気になりますよね。

というわけで、今回からはちょっと気になる太陽光発電について、リアルな情報をお届けしたいと思います。

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このシリーズでは

〇太陽光発電の現状
 
〇ソーラーパネルの種類と発電効率
 
〇影で発電量はどのくらい落ちる?

〇太陽光発電の今後の動向

〇太陽光発電の環境への影響

〇家計への影響
 
などを6回に分けて深堀りして、総合的に太陽光発電のメリットデメリットをお伝えしていきます。
 
第一回目の今回は太陽光発電の2021年秋の現状をお伝えします。

導入件数

まず家庭用の太陽光発電の導入件数から現状を見てみましょう。

以下のデータは2012年から2019年までの導入件数を経済産業省が公にしているものです。

住宅用:10kW未満
2012年度 426,868
2013年度 288,118
2014年度 206,921
2015年度 178,721
2016年度 161,273
2017年度 133,012
2018年度 146,640
2019年度 151,644

2012年と言えば太陽光発電の普及拡大を目的として、住宅用太陽光発電で発電した電気を10年間一定価格で買い取る「FIT制度」を政府が施行した年。

当時高値だった売電価格を10年キープできるというメリットは絶大で、2012年には新築、既築あわせて426,868件の導入がありました。

その後は急速に導入件数が減り、ここ数年は15万件くらいで推移しています。

売電価格

太陽光発電の売電には固定価格買取制度というものが導入されており、10年間は売電単価が保証され一定に保たれています。

この10年という単位は、固定された売電単価で10年間電力を売り続けていけば最終的に10年後くらいに元が取れるという計算で設定されているのです。

技術が進歩しソーラーパネルの価格や設置費用が安くなれば、売電単価も市場を反映し下がっていきます。
 
売電価格の推移
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太陽光発電総合情報サイトより

設置価格の推移
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このようにここ10年の初期設置費用の下落に比例して売電価格も下落しています。

「売電価格が下落傾向なので少しでも早く設置した方が得しますよ」と売り込む業者さんもいるようですが、このように売電価格は市場とのバランスをとっているので、どっちが得ということはありません。

太陽光発電の補助金制度

設置価格が下がっているとはいえ、4.00kWhのせれば平均で1,144,000円。安い買い物ではありません。補助金が出ればうれしいですよね。

では補助金は現在どうなっているのでしょうか?

2021年時点で国による太陽光発電の購入や設置、関連機器類の補助金制度は残念ながらありません。

正確には既に補助金制度が廃止となっています。

国による太陽光発電の補助金制度は2014年に終了し、その後も太陽光発電の設置や購入に関する補助金制度を立ち上げていません。

ただ、自治体による補助金制度は行っている場合があります。

自治体の補助金には、「都道府県」からのものと「市区町村」からのものがあります。

全ての都道府県や市区町村で助成を行っているわけではないので、お住まいの自治体の状況を調べてみることが必要です。

こちらのサイトでは2021年度の太陽光発電の補助金の都道府県別の一覧を見ることができます↓
太陽光発電の補助金の都道府県別の一覧

今回の記事では太陽光発電の2021年秋の現状をお伝えしました。

次回は太陽光発電の基礎、ソーラーパネルの種類と発電効率についてお伝えしていきます。どうぞお楽しみに!