あなたは設置する?しない?太陽光発電のメリットデメリットVOL3

こんにちは。タッチハウス広報の平戸です。

タッチハウスで新築のご相談を受ける時、皆さんからよく聞かれるのが太陽光発電のこと。太陽光発電は実際つけた方がいいの?よくないの?やっぱり気になりますよね。

というわけでこのシリーズではちょっと気になる太陽光発電について、リアルな情報をお届けしたいと思います。
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前回までに

太陽光発電の現状
 
ソーラーパネルの種類と発電効率

についてお伝えしてきました。

第3回目の今回は

発電効率に影響を及ぼす現象について

お伝えしていこうと思います。
 
影で発電量はどのくらい落ちる?
 影は発電量に大きく影響する

 
太陽光パネルの構造をよく知らなかった私は影がかかった部分だけが発電しなくなるのだと思っていたのですが、実はそうではなかったのです!

太陽光パネルのモジュールは、大まかに3つの部位に分けることができ、1つの部位のごく一部分にでも影がかかると、その部位全体が発電しなくなります。
つまり、『ごく一部に影がかかるだけで、モジュールの2分の1が発電しなくなることもある』のです。

建物や電柱、フェンスなどが生み出す影は、発電量に甚大な悪影響を及ぼす!ということ。

では具体的にどんな風に影響しているのでしょうか。

 影のかかり方で低下率が変わる 
 
ソーラーパートナーズというサイトで実際に影を再現して実験してくれていました↓
「太陽光発電の影でどれぐらい発電量が落ちる?電柱を再現して実験してみました」

大変わかりやすいのでぜひ見に行って欲しいのですが、簡単に要約すると、
太陽光発電機というのは下の図のように何枚かのパネルで一つの回路を組み、合計〇回路という風に構成されています。
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ソーラーパートナーズより引用

たとえば回路1の一枚のパネルに影がかかった場合はこの分量のパネルの場合は96%に低下します。

次に一つの回路の5枚全部に影がかかった場合67%に低下します。

そして3つの回路の一枚づつに影がかかった場合は46%に低下してしまうのです。

そうなんです。影のかかった太陽光パネルの枚数は少なくても、3つの回路に影がかかってしまうと発電量はより低下してしまうのです。

仕組みを詳しく知りたい方はぜひ上記のサイトで勉強してみて下さい。


発電効率 気温による影響

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太陽光パネルは、一般的に「高温に弱い」という性質があるのだそうです。

意外ですよね?私は夏場はガンガンに太陽光が降り注いでいるので、たくさん発電できるものだとばかり思っていました。

太陽光発電の変換効率を定める国際基準では、25度の環境で計測された数値を「変換効率」としてカタログなどに掲載しています。

なぜかというと、気温が25度を超えると発電効率が下がり始め、1度ごとに約0.5%ほど発電量が低下していくからだそうなんです!

そして30度を超える真夏になると、な・な・なんと!約30%程度も発電量が下がってしまう場合もあるのですって!!

こうした事情から、太陽光発電が最も発電できる季節は、日差しが強いけれど高温の夏場ではなく、気温が上がりきっていない5月頃になっています。


発電効率 経年劣化による影響

先ほども触れたように、太陽光発電は精密な機械です。20年間の長期で運用していくとなると経年劣化が生じ、発電効率が導入当初よりも低下すると言われています。

具体的にどの程度発電量が低下するかというと、安いパネルなら20年で約15~20%ほど。

年間の想定売電収入が200万円の場合、発電量が15%低下すれば、売電収入が年間30万円減少します。

各団体の発表している「発電量低下」データがあります。

性能の劣化をどのように測定するかによっても値が変わってくるので、これらの劣化率の数値同士を単純に比較することはできませんが、こうして見ると、毎年0.25~0.5%程度の出力性能の劣化があるようです。

毎年0.5%劣化するなら10年後には5%、20年後には10%、30年後には15%発電量が低下するわけですね。

発電効率 積雪による影響

 
積雪は地域差があるのであまり考えなくてもよい方も多いかもしれませんが参考まで。

太陽光パネルに雪が積もってしまうと、晴れていても太陽光がパネルまで届かないため、発電は行えなくなってしまいます。

また、場合によっては太陽光パネルに雪の重さが加わり、屋根が重さに耐えきれずに破損してしまったり、太陽光パネルからの落雪に近隣住民が巻き込まれてしまうような危険性もあります。

豪雪地域向けに、積雪設計された太陽光パネルもありますので、多少の雪が降る地域では設置自体は問題ないとはされています。

ただ、日本海地方は年間日照時間ランキングでもワースト10の全てを占めているというデータもあるので

積雪の多い日本海側の地域は、太陽光発電に「すごく向いている」とは言えないかもしれませんね。

今回のブログでは太陽光パネルの発電効率に影響を及ぼす現象について調べてみました。次回は、今後の太陽光発電の動向について調べてみたいと思います。どうぞお楽しみに。

あなたは設置する?しない?太陽光発電のメリットデメリットVol2

こんにちは。タッチハウス広報の平戸です。

タッチハウスで新築のご相談を受ける時、皆さんからよく聞かれるのが太陽光発電のこと。太陽光発電は実際つけた方がいいの?よくないの?やっぱり気になりますよね。

というわけで、今回からはちょっと気になる太陽光発電について、リアルな情報をお届けしたいと思います。

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第二回目の今回は
ソーラーパネルの種類と発電効率
についてお伝えしていこうと思います。

まず、太陽光発電の基本的な仕組みをおさらいしておきましょう。

「太陽電池」は、「電池」と付いていますが、電力を蓄える装置ではなく、太陽の光エネルギーを直接電力に変換する「発電機」の役割をはたします。

太陽から地上に降り注ぐ「光エネルギー」が「太陽電池」に当たると、「光起電力効果(ひかりきでんりょくこうか)」とか「光電効果(こうでんこうか)」と呼ばれる現象が起こります。

光が照射されることで、太陽電池を構成している半導体の電子が動き、電気が起きるのです。

太陽電池は、シリコン系、化合物系、有機系とあって、それぞれに発電効率がちがいます。現在の主流はシリコン系で世界の生産量の約8割をしめています。

今回は主流を占めるシリコン系について調べました。シリコンの中にもいくつかの種類があります。

それぞれの特徴を調べてみました。

単結晶シリコン
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塩の結晶みたいに一つの結晶を大きくして棒状にして輪切りにしたものが単結晶シリコン。発電ロスが少なく発電効率がいいのが特徴です。他のものと比べて製造コストが高いのが難点。

温度の上昇にはあまり強くないため、気温の高い日には変換効率が低下してしまう場合もあります。

耐久年数はメーカー推奨は20年~30年。

多結晶シリコン
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小さいシリコンを切り張りしているのが多結晶シリコン。作るのに時間がかからず原材料も安いので今一番メジャーな素材。

耐久性はメーカー推奨は20年~30年。

アモルファスシリコン
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電卓にのせている太陽電池がこれ。ものすごく安価なのですが発電量も少ないタイプ。消費電力が小さいものには向いている。監視カメラ、庭のライトとかにも使われることが多い。

ガラス、または金属片などの基盤の上に、薄膜状のアモルファスを形成して作るため、変換効率が低いというデメリットがあります。ただし、薄膜状ということで加工性がよく応用性が高いのが特徴です。

HIT(ヘテロ接合型)

異なる種類のシリコンによって作られたパナソニックが製造する太陽光パネルのことです。

単結晶シリコンとくらべると変換効率が高く、高温時の出力低下も少ないのですが、製造方法が複雑なためコストが割高に。

ただ、パナソニックは2021年度中に太陽電池生産から撤退すると発表しているので、今後HITは選べなくなる予定です。

発電効率

そして気になる発電効率ですがまあ、上記の記事で想像はついていたと思うのですが、

単結晶パネルの変換効率.........20%程度
多結晶パネルの変換効率.........15%程度
アモルファスシリコンパネルの変換効率............10%程度
となっています。

2019年時点で製品化レベルで最も変換効率が高い太陽電池は、東芝製(SPR-X22-360)の「22.1%」となっています。現状で他の種類の太陽電池と比べて最も変換効率が高い結晶シリコン系太陽電池ですが、変換効率の限界数値は理論上「29%」と言われています。

変換効率はパネルの性能の他にも、影、気温、積雪、経年劣化にも大きく左右されるのはご存じでしょうか?それも気になりますよね。

次回は発電効率に影響を及ぼすこれらの現象についてお伝えしていきます。
お楽しみに!

あなたは設置する?しない?太陽光発電のメリットデメリット VOL1

こんにちは。タッチハウス広報の平戸です。

タッチハウスで新築のご相談を受ける時、皆さんからよく聞かれるのが太陽光発電のこと。太陽光発電は実際つけた方がいいの?よくないの?やっぱり気になりますよね。

というわけで、今回からはちょっと気になる太陽光発電について、リアルな情報をお届けしたいと思います。

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このシリーズでは

〇太陽光発電の現状
 
〇ソーラーパネルの種類と発電効率
 
〇影で発電量はどのくらい落ちる?

〇太陽光発電の今後の動向

〇太陽光発電の環境への影響

〇家計への影響
 
などを6回に分けて深堀りして、総合的に太陽光発電のメリットデメリットをお伝えしていきます。
 
第一回目の今回は太陽光発電の2021年秋の現状をお伝えします。

導入件数

まず家庭用の太陽光発電の導入件数から現状を見てみましょう。

以下のデータは2012年から2019年までの導入件数を経済産業省が公にしているものです。

住宅用:10kW未満
2012年度 426,868
2013年度 288,118
2014年度 206,921
2015年度 178,721
2016年度 161,273
2017年度 133,012
2018年度 146,640
2019年度 151,644

2012年と言えば太陽光発電の普及拡大を目的として、住宅用太陽光発電で発電した電気を10年間一定価格で買い取る「FIT制度」を政府が施行した年。

当時高値だった売電価格を10年キープできるというメリットは絶大で、2012年には新築、既築あわせて426,868件の導入がありました。

その後は急速に導入件数が減り、ここ数年は15万件くらいで推移しています。

売電価格

太陽光発電の売電には固定価格買取制度というものが導入されており、10年間は売電単価が保証され一定に保たれています。

この10年という単位は、固定された売電単価で10年間電力を売り続けていけば最終的に10年後くらいに元が取れるという計算で設定されているのです。

技術が進歩しソーラーパネルの価格や設置費用が安くなれば、売電単価も市場を反映し下がっていきます。
 
売電価格の推移
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太陽光発電総合情報サイトより

設置価格の推移
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このようにここ10年の初期設置費用の下落に比例して売電価格も下落しています。

「売電価格が下落傾向なので少しでも早く設置した方が得しますよ」と売り込む業者さんもいるようですが、このように売電価格は市場とのバランスをとっているので、どっちが得ということはありません。

太陽光発電の補助金制度

設置価格が下がっているとはいえ、4.00kWhのせれば平均で1,144,000円。安い買い物ではありません。補助金が出ればうれしいですよね。

では補助金は現在どうなっているのでしょうか?

2021年時点で国による太陽光発電の購入や設置、関連機器類の補助金制度は残念ながらありません。

正確には既に補助金制度が廃止となっています。

国による太陽光発電の補助金制度は2014年に終了し、その後も太陽光発電の設置や購入に関する補助金制度を立ち上げていません。

ただ、自治体による補助金制度は行っている場合があります。

自治体の補助金には、「都道府県」からのものと「市区町村」からのものがあります。

全ての都道府県や市区町村で助成を行っているわけではないので、お住まいの自治体の状況を調べてみることが必要です。

こちらのサイトでは2021年度の太陽光発電の補助金の都道府県別の一覧を見ることができます↓
太陽光発電の補助金の都道府県別の一覧

今回の記事では太陽光発電の2021年秋の現状をお伝えしました。

次回は太陽光発電の基礎、ソーラーパネルの種類と発電効率についてお伝えしていきます。どうぞお楽しみに!

ユーチューブチャンネル「タッチハウス修理塾」スタート! 

こんにちは。

タッチハウス広報の平戸です。


前回のブログで予告しましたが、タッチハウスのユーチューブがスタートしました。

その名も「タッチハウス 修理塾」

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代表の山田の「全ての人が自宅をセルフメンテナンスできる社会」という壮大な夢が詰まったチャンネルです。

壮大な夢ですが、まずは小さな一歩から!

というわけで、自宅のセルフメンテナンスをするにはまず「基本の道具の使い方を知って欲しい」のです。

そんなわけで、第一回目はDIYの基本中の基本の釘の打ち方です。


釘はまっすぐ打つのが難しいと思われていますが、実は簡単なコツがありそれをつかむと子供でも楽に上手に釘を打てるようになります。

金槌は大抵のものが持つ部分が木で叩く部分が鉄です。

その鉄の部分を釘にまっすぐに「落す」ことがコツです。

そう、打つというよりも「落す」とか「押さえる」というような感覚です。その時に手首のスナップを使って「押さえる」ことで、力が無くてもしっかりと釘が入っていくのです。

現在はコロナで自粛していますが、以前は時々子供が集まるイベントで釘打ち体験をやっていました。小学生でも、このように鉄の重さを利用して何回か練習するととても上手に釘が打てるようになります。

百聞は一見に如かず

と言います。「子供でもできる釘の打ち方」はこちらから動画でご覧ください↓


いかがだったでしょうか。

初めての撮影で緊張したせいでしょうか。山田の声がちょっと小さいのはお許しください。これからどんどん内容も充実させていきたいと思っていますので、ぜひチャンネル登録もよろしくお願いします。

家のメンテナンスでぜひこれを教えて欲しい!なんてリクエストがありましたら、ブログへのコメントでもユーチューブへのコメントでもいいので、どしどしお寄せください。


タッチハウス修理塾(^^)/

こんにちは。

タッチハウス広報の平戸です。

この度タッチハウスではユーチューブチャンネルを立ち上げることになりました。

その名も

「タッチハウス修理塾」

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このチャンネルには山田代表の熱い思いが込められています。

実は山田には長年夢見ていることがあります。それは

「全ての人が自宅のメンテナンスができるようになる世界」を作ることです。

というのは、住宅は生涯最大の買い物であるはずなのに、日本では自らメンテナンスを行う人はあまりいないと常々思っているからなんです。

リフォームをするための建材や工具がホームセンターに溢れていたり、インターネットでもさまざまな住宅のDIY情報が多く掲載されていたりするのにもかかわらず実際に手をかける人はあまりいません。

ほとんどが、住宅に不満を持ちながらも住み続け、設備に不具合が発生していても、自分で手直しせず業者メンテナンスを任せるのが一般的です。

なぜ、日本では自分で住宅のメンテナンスをするという文化が根付いていないのでしょうか?

これには、日本の住宅の中古市場の状況も影響しているのかもしれません。

一般的な日本の木造住宅は約22年で減価償却し、固定資産税や銀行の担保価値から見た名目上の資産価値もゼロになってしまうという事情もあります。

理由はともあれ、日頃からメンテナンスしておくと大きなトラブルを事前に防ぐこともできますし、何より自分の家に愛着を持てるようになります。

DIY大国アメリカは自宅のメンテナンスや補修を自分たちでやるそうです。映画とかでもそのようなシーンを良く見かけます。

築年数が100年などの住宅がざらにありますが、メンテナンスや補修を自分たちでおこなっているのもひとつの理由ではないでしょうか。

専門業者の手をかりなければ補修できないこともありますが、鍵の交換や、襖や網戸の貼替えなどの簡単な工事や、トイレのタンクが詰まったときの修理の仕方など、自分でできることはとても多いのです。

それを多くの人に伝えたい...

山田はずっとそう考えていたのでした。

スマホやパソコンを皆が持っている時代になり、ユーチューブチャンネルを使えば、多くの人にちょっとした修理のやり方をお伝えできると考えました。

というわけで、今週中にはチャンネルを整備してお届けする予定でおります。

第一回目は何にしようか思案中...。どうぞお楽しみに!

無垢材の塗装による違いって?

こんにちは。

タッチハウス広報の平戸です。

天然素材で家を作る時、面積の多くを占める床材を何にするかはとても重要です。

「無垢の床板ならどれでも湿度を調節してくれるよね」と思っているあなた。

実は無垢の床板でも様々な塗装をしてあるものがあり、中には調湿効果が失われているものもあるんです。

今回はタッチハウスの代表山田から、床板の「塗装」について詳しく聞きました。

塗装の種類

一口に塗装と言っても、多くの種類があり、その目的や効果はさまざまです。"これを選んでおけば大丈夫"というようなオールマイティな塗装方法はありません。

それだけに塗装によってどのような効果が得られるのか、どんな仕上がりになるのかなどの情報を知っておくことで、無垢材に対する楽しみが大きく拡がり、採用した後の満足度が高まります。

塗装には、大きく分けて「浸透性塗料」による塗装、「コーティング系塗料」による塗装があります。
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浸透性塗料

浸透性塗料は塗料を木材に浸透させるもので、木の質感を活かすことができます。植物オイルや蜜蝋ワックスなどがあります。

表面に固い塗膜を作ることがないので、湿度の調節効果があります。

コーティング系塗料

表面にウレタン樹脂などの塗膜を作る塗装がコーティング系塗装。木の質感は薄れてつるつるした仕上がりになります。

傷や汚れがつきにくいのが特徴ですが、一度傷がつくと目立ちやすく補修はできますが、

表面に塗膜を作るため、調湿効果はありません。

素性のいい無垢の床板は塗装していない

基本的に浸透性塗装は、無垢の床板を張って現場で施工するのに対して、コーティング塗装は工場で塗装してから出荷されます。

では、塗装してある床板と、塗装していない床板だとどちらが値段が高いと思いますか?

「塗装するってことは塗装材の材料費もかかるし、塗る手間もかかるのでどう考えても塗装してるほうが値段が高くなると思うけど」

ですよね。

ところが...

実際は塗装していない無垢板の方が値段が高いのです。

えーー!なんでーー?

実は塗装して販売している床板はシミや色ムラなどが多い床板なんです。それを目立たなくするために塗装をしていることが多いのです。

木は天然のものなので、風雨で枝が折れたりするとそこから水が浸み込んで染みになったり、色ムラになったりします。

それが自然なのですが、床板の場合はやはり染みのないものが好まれます。

塗装するとシミなどが目立たなくなるので、そういう床板は塗装に回されることが多くなります。そして染みや色ムラのない木材は全体の中でも数が少なく希少なので無塗装の方が高くなってしまうのです。

時間を経るに従って味わいが増し、愛着が深まるのが無垢材という自然素材の大きな魅力。

その魅力は塗装によって大きく変わります。無垢の床板ならどれでも調質効果があるというわけではないので注意が必要です。

調湿効果や無垢の板の自然な風合いや温かさなどをイメージされているなら、「浸透性塗料」による塗装がおススメです。

今回は山田代表に、床板の「塗装」について聞きました。
この記事があなたの家づくりのお役に立てれば大変うれしく思います。


「太る」床板 「痩せる」床板

こんにちは。タッチハウス広報の平戸です。

無垢の板で床を張ると、板と板の間に隙間ができて日が経つほどに痩せていくのが普通なのですが、楢の木で床を張ると床板が太ってしまうという現象が起こるのをご存じでしょうか?

今回は山田代表による、床板材の不思議な話です。

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実は最近知り合いの家の床板が盛り上がって弾けてしまったのです。

え?床板が弾けるってどういうこと?と思いますよね。

そのお宅の床には無垢の楢の床材が張られていて建ってから15年ほど経つのですが、実は何年も前から床が盛り上がっていたのだそうです。

無垢の床板というのは夏場は湿気を吸ってふくらみ、冬は乾燥して収縮します。それを繰り返しながら何年か経つとだんだん収縮していきすきまがあいてくる...つまり「痩せる」のが普通です。

ところがこの楢の木は、ちょっと普通じゃないんです。

なんと、「太る」木なんです。

床板を張る時には隙間なくぴっちりと張っていくのがセオリー。夏冬の湿気で膨張と収縮があるといいましたが、出荷時の床材は湿度管理がされているので隙間なく張れるようになっています。

普通なら経年で木がやせてすきまがあいてくるはずなのですが、楢の床板はこちらのお宅のように木が太ってくるのです。何年もかけてゆっくりと!

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そしてとうとう耐え切れずに盛り上がって弾けてしまったというわけなんです。

昔は無垢の床板の中に手ごろな値段で買える乱尺という、板の長さがバラバラの床材がありました。

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その中でもとりわけ安価だったのが楢の木。継いで使えば安く済むので一般的によく使われていたのです。

その楢の乱尺を使うと、微妙な幅の違いがありカンナで削り着けるのですが、隙間があいて不格好になってしまったなと思っても、

1年後とかに見るとピッタリ隙間がなくなっていて「変だな」と思うことがよくありました。

私の場合はこういう長年の経験から、楢の木は太ることを知っていたのですが

今回の事件は、それを知らない業者さんが施工したために起こったことでしょう。

このように経験の少ない施工業者は、安くて安価で雰囲気もよい楢の木を安易に使ってしまうことがあります。

近年はこういったことが大分知られてきて、床材を張る時に隙間をあけるようにと木材メーカーが推奨するようになってきました。

ただ、経験上他の木材でこんなことは起こったことはありません。気をつけなければならないのは楢の木だけです。

でも木材メーカーはクレーム防止のために、全ての木材で隙間をあけて施工するよう注意喚起するようになってきました。

こういった事情を知らない施工者だと、まじめに全ての木材ですきまをあけているのですが、隙間をあけて施工するというのはひと手間かけることなので、

それはそのまま手間賃としてお客様の負担になってしまうのです。

経験豊富な施工業者さんなら、無駄のない施工をするので、それが価格にも反映してくると思います。

今回は山田代表による太る床板と痩せる床板についてお伝えしました。

長持ちするいい家を建てるには、施工業者さんとよく話をして経験が豊富な業者さんを選ぶことが不可欠です。
木材は色んな癖をもっています。その個性を生かして施工してくれる業者さんをぜひ探してください。

今回の記事が、家を建てたいと思っているあなたの施工業者を選ぶ時の判断基準の一つになれば幸いです。

ちょっと気になる塗り壁材「プレミアムレーベン」

こんにちは。タッチハウスブログスタッフ平戸です。

あんなに暑かった毎日が、急に秋のような涼しさに変わり、温度差に戸惑ってしまうこの頃ですが、体調など崩していませんか?

実は最近、代表の山田がちょっと気になる内装材を見つけました。

それは、サンゴの塗り壁をパワーアップさせたという新しい漆喰です。

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漆喰というのは有害物質を吸収・分解し、防カビ・消臭・調湿効果がある昔ながらの塗り壁材。

補修もかんたんで、時間が経つほどいい感じになってくるのが特徴です。

加えて、漆喰の原料でもある消石灰はあらゆる菌・ウイルスを死滅させる効果があり、特に漆喰は5分間でウイルス99.9%以上を不活化させることが実証されています。

それだけ聞いても漆喰はスゴイのですが、それをさらにパワーアップしたという商品が出たというではありませんか。

それが「プレミアムレーベン」という天然の塗り壁材。

おおー、名前からしてプレミアム感がにじみ出てる~(^^

「プレミアムレーベン」の原材料は沖縄の綺麗な海から許可を得て採取された、砂や泥など不純物の混じっていない「風化造礁珊瑚」。

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珊瑚の特徴は、多孔質で調湿・消臭効果に優れていること。

ホルムアルデヒドなどの揮発性有害化学物質を吸着、たばこやトイレの匂いを吸って、キレイな空気を出してくれます。

また、洗面所などの湿気を吸収し快適な湿度を保ちます。夏は湿気を吸収し、乾燥する冬は水分を放出する、まるで家全体が呼吸をしている感じを体感できるのだとか。
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この珊瑚に、ケイ素を主成分とした「ゼオライト」と酸化チタンが主成分である「光触媒」をブレンドしているそう。

ゼオライトは約700万年の永い年月をかけて生成された、特異な吸着性・脱臭性などの機能を持った多孔質の天然鉱物。

オングストローム(1億分の1cm)という極微小な空洞と細孔を有し、水分を吸ったり吐いたりする機能を持っているのだとか。

よく押し入れなんかに入れておく除湿をする「水取りぞうさん」的なものがありますよね?あれの中身ってゼオライトなんですよ。

除湿と言えばゼオライト!

更にゼオライトはネコのトイレの砂に使われているんです。(ホームセンターに行った時にでも見てみて!)それだけ強力な消臭効果があるんです。

そして光触媒...これって何かというと、太陽や蛍光灯などの光が当たると、その表面で強力な酸化力が生まれ、接触してくる有機化合物や細菌などの有害物質を除去できる環境浄化材料のこと。

原料の酸化チタンはすっごく色んなものに使われていますが、有名なのは日焼け止め!

他にもファンデーションや歯磨き粉、無味無臭なのでチューインガムやマヨネーズなどの食品にも使われてるんです。

この光触媒が細菌・雑菌・カビ菌・ウイルス・アレルギーやシックハウス症候群の原因となる化学物質・悪臭・ヤニ汚れなどの有害物質を光の力で分解無害化してくれるというではありませんか!

これでコロナウイルスも怖くない!!

さらにこの漆喰、クロスの上から塗ることもできるのが秀逸!リフォームにも使える!
とメリットがいっぱいなんです。

特徴をまとめると

【特徴①】防カビ・防藻抗菌性

光触媒で殺菌、防カビ、防藻の効果を発揮します。

【特徴②】防汚性・持続性

撥水性塗膜で汚れにくく美しさ長持ち。トップコート不要!


【特徴③】有害物質・悪臭物質の吸着
ホルムアルデヒドや悪臭の原因となる分子を吸着。
シックハウス対策にも最適です。

【特徴④】調質効果
ゼオライトの優れた調質性能で結露の発生を抑制します。


【特徴⑤】消臭効果
悪臭の原因となる原子を吸着するため、生活臭やトイレのにおいも気になりません。


【特徴⑥】防火性
水性で不燃性材料できているため、火に強く国土交通大臣認定の防火材料です。

【特徴⑦】静電気が起こりにくい
無機質性素材のため静電気が起こり難く耐候性にも優れています。

【特徴⑧】カラー展開が豊富
カラーは全12色。デザイン性の高い空間を演出します。

といった感じ。

めっちゃいい~!!

でもやっぱり世の中にメリットだけなーんて都合のいいものは存在しないもの...。

施工会社としても実際に施工してみないことには何ともいえません。実際に使ってみてまたレビューさせていただきますね!

テクノロジーの進歩で、新しいものがたくさん出てきていますが玉石混交でもあります。宮大工出身の代表山田の確かな目で、本当にいいものを選んで施工するのがタッチハウスです。

コロナ禍間がとーーーーっても長くなっている今、おうち時間を快適にすることは、人生のクオリティをあげてくれると言っても過言ではありません。

お手伝いが必要な時はいつでもお声かけくださいね!

タッチハウスは新築だけでなくリフォームの相談も承っています。無理な営業は一切行っていません。「こんなこと相談してもいいかな?」と思うような小さなことでも安心してご相談ください。

店舗の外壁塗装で「リフレッシュ」

こんにちは。タッチハウスブログスタッフ平戸です。

暑かった8月も終わりましたね。お元気でお過ごしでしょうか?

今週からタッチハウスでは、老舗の瀬戸物屋さんの改修工事に取り掛かっています。

古い商店街に位置する施主さんの建物は、前にも全面改修をさせていただいたことがある店舗です。

今回のご依頼は、店舗外側の壁や木部の塗装工事です。

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お客様は、店舗の外観を見て店に入るか入らないか決めることが多いもの。ですから外の壁などが色褪せていたり、木の部分がささくれだっていたりすると入店意欲をそいでしまうことになりかねません。

そこで「リフレッシュ!」

それと色は人に影響を与える効果があるからです。

例えば...

赤色 情熱・興奮・購買意欲・食欲増進

オレンジ 暖かい・楽しい

青色 清潔・リラックス

緑色 癒し・安らぎ・食欲減退

黄色 楽しさ・喜び・希望

白色 清潔感・潔白

黒色 高級感・知的

などなど。

施主さんの店舗の主力商品や、来てくれる人に合った色を使うことで集客効果を高めることができるのです。

もちろん周囲とのバランスもあるので思った色にできないこともあるかもしれません。

そこで今回は同じ赤でもぐっと落ち着かせて茶色に。落ち着いた趣のある街並みに溶け込ませることができそうです。

外観の雰囲気をそろえれば地域全体のイメージアップができ、結果的に集客にもつながるに違いありません。

それに外壁塗装はするだけでも「キレイになる」「新鮮さを感じさせる」という効果があります。

特に今回のご依頼主さんの店舗は商店街に位置しているので人通りも多く、通行人にみられることが多い場所です。
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大切な外観の塗りなおしを任せていただけることに、うれしい気持ちと同時に、お客様が入りたくなってしまうような雰囲気にして差し上げなくては!と身が引き締まる想いです。

施主さんにきめ細かくお話を聞き、最適な色で塗装させていただきたいと思います。

外壁は常に自然が起こす酸性雨・雨・ホコリなどの環境ダメージを常に浴び続けています。ダメージを受けると、塗装が剥がれてきて、塗装でできた塗膜が薄くなりダメージを受けきれなくなり、建物の寿命を短くしてしまいます。

施主様の大切な財産である店舗。環境ダメージから守れるよう、細部まで気を抜かずに施工していこうと思います。