あなたは設置する?しない?太陽光発電のメリットデメリットVOL3

こんにちは。タッチハウス広報の平戸です。

タッチハウスで新築のご相談を受ける時、皆さんからよく聞かれるのが太陽光発電のこと。太陽光発電は実際つけた方がいいの?よくないの?やっぱり気になりますよね。

というわけでこのシリーズではちょっと気になる太陽光発電について、リアルな情報をお届けしたいと思います。
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前回までに

太陽光発電の現状
 
ソーラーパネルの種類と発電効率

についてお伝えしてきました。

第3回目の今回は

発電効率に影響を及ぼす現象について

お伝えしていこうと思います。
 
影で発電量はどのくらい落ちる?
 影は発電量に大きく影響する

 
太陽光パネルの構造をよく知らなかった私は影がかかった部分だけが発電しなくなるのだと思っていたのですが、実はそうではなかったのです!

太陽光パネルのモジュールは、大まかに3つの部位に分けることができ、1つの部位のごく一部分にでも影がかかると、その部位全体が発電しなくなります。
つまり、『ごく一部に影がかかるだけで、モジュールの2分の1が発電しなくなることもある』のです。

建物や電柱、フェンスなどが生み出す影は、発電量に甚大な悪影響を及ぼす!ということ。

では具体的にどんな風に影響しているのでしょうか。

 影のかかり方で低下率が変わる 
 
ソーラーパートナーズというサイトで実際に影を再現して実験してくれていました↓
「太陽光発電の影でどれぐらい発電量が落ちる?電柱を再現して実験してみました」

大変わかりやすいのでぜひ見に行って欲しいのですが、簡単に要約すると、
太陽光発電機というのは下の図のように何枚かのパネルで一つの回路を組み、合計〇回路という風に構成されています。
キャプチャ.PNG
ソーラーパートナーズより引用

たとえば回路1の一枚のパネルに影がかかった場合はこの分量のパネルの場合は96%に低下します。

次に一つの回路の5枚全部に影がかかった場合67%に低下します。

そして3つの回路の一枚づつに影がかかった場合は46%に低下してしまうのです。

そうなんです。影のかかった太陽光パネルの枚数は少なくても、3つの回路に影がかかってしまうと発電量はより低下してしまうのです。

仕組みを詳しく知りたい方はぜひ上記のサイトで勉強してみて下さい。


発電効率 気温による影響

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太陽光パネルは、一般的に「高温に弱い」という性質があるのだそうです。

意外ですよね?私は夏場はガンガンに太陽光が降り注いでいるので、たくさん発電できるものだとばかり思っていました。

太陽光発電の変換効率を定める国際基準では、25度の環境で計測された数値を「変換効率」としてカタログなどに掲載しています。

なぜかというと、気温が25度を超えると発電効率が下がり始め、1度ごとに約0.5%ほど発電量が低下していくからだそうなんです!

そして30度を超える真夏になると、な・な・なんと!約30%程度も発電量が下がってしまう場合もあるのですって!!

こうした事情から、太陽光発電が最も発電できる季節は、日差しが強いけれど高温の夏場ではなく、気温が上がりきっていない5月頃になっています。


発電効率 経年劣化による影響

先ほども触れたように、太陽光発電は精密な機械です。20年間の長期で運用していくとなると経年劣化が生じ、発電効率が導入当初よりも低下すると言われています。

具体的にどの程度発電量が低下するかというと、安いパネルなら20年で約15~20%ほど。

年間の想定売電収入が200万円の場合、発電量が15%低下すれば、売電収入が年間30万円減少します。

各団体の発表している「発電量低下」データがあります。

性能の劣化をどのように測定するかによっても値が変わってくるので、これらの劣化率の数値同士を単純に比較することはできませんが、こうして見ると、毎年0.25~0.5%程度の出力性能の劣化があるようです。

毎年0.5%劣化するなら10年後には5%、20年後には10%、30年後には15%発電量が低下するわけですね。

発電効率 積雪による影響

 
積雪は地域差があるのであまり考えなくてもよい方も多いかもしれませんが参考まで。

太陽光パネルに雪が積もってしまうと、晴れていても太陽光がパネルまで届かないため、発電は行えなくなってしまいます。

また、場合によっては太陽光パネルに雪の重さが加わり、屋根が重さに耐えきれずに破損してしまったり、太陽光パネルからの落雪に近隣住民が巻き込まれてしまうような危険性もあります。

豪雪地域向けに、積雪設計された太陽光パネルもありますので、多少の雪が降る地域では設置自体は問題ないとはされています。

ただ、日本海地方は年間日照時間ランキングでもワースト10の全てを占めているというデータもあるので

積雪の多い日本海側の地域は、太陽光発電に「すごく向いている」とは言えないかもしれませんね。

今回のブログでは太陽光パネルの発電効率に影響を及ぼす現象について調べてみました。次回は、今後の太陽光発電の動向について調べてみたいと思います。どうぞお楽しみに。

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