外壁塗装の注意点 Vol2

こんにちは。タッチハウス広報の平戸です。

家を建てて10年~15年経つとそろそろ外壁の塗装工事を考える時期です。でも建築業界で働いているわけでもなければ、何を基準にどんな所に注意すればいいかわかりませんよね。

そこで今回のシリーズでは外壁塗装を検討している方に、初めての外壁塗装で損をしないための情報をお届けします。

外壁塗装に詳しくなって、あなたにとって最良の業者を見つけましょう。
3684739_s.jpg

前回は外壁塗装の注意点1~3をお伝えしました。

今回は値引きについての考え方や見積書の見方、保険を使えるかどうかなどについての注意点についてお伝えします。

4安易に値引きする業者は疑ってみよう

外壁塗装で後悔しないための注意点4つめは、安易に値引きする業者には注意しようということです。

実はリフォーム業界において外壁塗装は、「最も詐欺や手抜き工事が多いリフォーム」と言われています。

外壁塗装は仕上がりの良し悪しがわかりにくいですし、そもそも素人にはどの作業が正しいのかもわからないので、手抜き工事が非常にやりやすいのです。しかも手抜き工事の結果がわかるのも数年後なので詐欺を行うのにピッタリなのです。

この詐欺業者を見抜くための一つの指針として、安易な値引きが挙げられます。

安易にする大幅な値引きは、そもそもの見積り額を不当に高くしているか、契約をとるために安くして手抜き工事を行おうとしているかのいずれかと考えられるからです。

詐欺業者を見抜くためには、他にも前回ご紹介した注意点2でお伝えしたように相見積もりを取り内訳を確認することや、注意点3で書いたように、地元に根付いて仕事をしている工務店を通したり紹介してもらったりすることが有効です。

また、塗装業者からもらった見積もりの金額が高いかどうかを判断できるようにしたい、と思われる方も多いと思います。騙されないようにするためには非常に重要なポイントです。

ただ、外壁塗装にかかる費用は、家の大きさや塗料によって大きく変動するので、確実な相場というものがありません。

一つの指標としては、「一般的な30坪の2階建て住宅の場合、外壁塗装にかかる費用は80万~150万円ほど」ということを覚えておくのがよいでしょう。

さらに屋根も一緒に塗装する場合は、20万~30万円ほどが追加でかかります。

この基準を超える見積もり額をもらった場合には、契約には慎重になったほうがいいかもしれません。


5塗料は自分の家に合ったものを選ぶ

623336.jpg


外壁塗装に使う塗料にはたくさんの種類があり、費用も耐用年数も異なります。

「アクリル」「ウレタン」「シリコン」「フッ素」「無機」など、外壁塗装の塗料には様々なグレード・種類が存在しています。

機能性などによっても分類されており、外壁用塗料は一般的に以下の9種類に分けることができます。

「アクリル塗料」
塗料の主成分がアクリル樹脂の塗料のことを指します。
軽量なので重ね塗りしやすく、また光沢があり発色しやすいため、調理家電や自動車の上塗りでよく使用されています。

最も安価な塗料ですが、耐用年数が3~8年程度と短く、すぐに塗り直しのメンテナンスが必要になるため、最近では外壁のメンテナンス用として採用されるケースは多くありません。

アクリル塗料の平米単価の目安
アクリル塗装の費用相場は、1㎡あたり1,000~1,800円程度と、最も低価格な塗料です。
頻繁に塗り替えたい箇所に使えば、大変リーズナブルと言えます。


「ウレタン塗料」
剥がれにくく硬度があり、耐用年数は5~10年です。
独特の光沢感があるタイプが多いので、仕上がりが気になる方は避けたほうがよいでしょう。

ウレタン塗料の施工費は、1㎡あたり約1,700~2,500円です。
10年に1回の周期で塗り直しを行いたい方には、お手頃な塗料と言えるでしょう。

「シリコン塗料」
耐久性・耐水性・費用などのバランスがよく、耐用年数は約7~15年です。
透湿性に富んでいるため結露が発生しにくいことも、人気の理由の一つです。

シリコン塗料の1㎡あたりの施工費は2,300~3,500円くらいです。
比較的安価で、長持ちする塗料を使いたい方に最適な塗料です。

「フッ素塗料」
耐熱性・耐寒性が高いため、あらゆる気候に対応できる上、耐用年数が12~20年と非常に長いのが特徴です。

フッ素塗料での施工費用は、1㎡あたり3,500~5,000円とやや高額です。


「ラジカル塗料(ラジカル制御型塗料)」
塗膜の劣化・変色を防いでくれる「高耐候酸化チタン」や「光安定剤」を主成分としています。耐用年数は8~16年です。

ラジカル塗料でのリフォーム費用は、1㎡あたり2,200~4,000円が目安です。
価格帯は従来のシリコン塗料、耐久力は従来のフッ素塗料とほぼ同等であることから、外壁塗装で首位の塗料になりつつあります。

「セラミック塗料」
耐用年数は約10~20年ですが、合成樹脂の成分によって変化します。

セラミック配合塗料の施工費用は2,300円~4,500円/㎡です。

「光触媒塗料」
白色の顔料である「酸化チタン」の性質を利用した塗料です。

耐用年数は10~20年もあると言われており、雨水を利用して汚れを自然に洗い流してくれるという魅力もありますが、現在主流な塗料の中では最も高額です。

光触媒塗料での塗装は、1㎡につき3,800~5,500円くらいは必要です。
リフォーム費用はかかりますが、掃除の手間や塗り替え頻度が軽減することを考えると、メンテナンスしやすい優良な塗料と言えます。

「無機塗料」
無機物(鉱物)を主成分としています。

耐用年数は10~25年で、フッ素塗料や光触媒塗料よりも強いと期待されていますが、具体的な耐久性は「混ぜる有機物がアクリルかシリコンか」などで変動します。

無機塗料のリフォーム費用は、おおよそ3,500~5,500円/㎡です。
非常に長持ちすることを考えると、決して高額ではないと言えるでしょう。

「ナノテク塗料」
アクリルシリコン樹脂が配合された、水性塗料の一種です。

防カビ性があり、雨水で汚れを落とす力もあるため外壁を長持ちさせることが可能で、耐用年数が10~15年と長いのも特長です。

ナノテク塗料でリフォームする際には、1㎡あたり2,400~5,500円程度の施工費がかかります。

このように塗料にはそれぞれ特徴があります。

費用を安く抑えたいのであればシリコン塗料がよいでしょうし、塗装の回数を減らしたいなら光触媒塗料のほうが良いでしょう。

また、室温を下げる効果のある遮熱塗料などもあるので、ご自宅の悩みに応じて塗装する塗料は変えることをおすすめします。

塗料選びは業者任せにするのではなく、自分から積極的に要望を伝えてよりご自宅にあった塗料を選べば、満足感が高まるリフォームとなるでしょう。


6火災保険が使える可能性を探る

意外と知られていないのですが、火災保険は火災以外の災害による損害にも対応しています。

例えば、「台風で外壁が劣化し、塗装などの補修が必要になった」というケースでは、補修にかかる費用に火災保険が下りる可能性があります。

火災保険が下りれば無料で外壁の補修ができるので、被災をされた方は申請を検討してみることをおすすめします。

なお、火災保険に使用回数の制限はなく、使用するとことで来年の保険料が上がるということもありません。

外壁塗装に火災保険を適用できる条件をまとめると以下のようになります。

外壁・屋根の破損が災害によるものであること
被災から3年以内に申請を行うこと
損害の補修にかかる費用が火災保険の免責金額を超えること

ご自宅がこれらの3つの条件に当てはまっていれば、火災保険で外壁塗装を行うことが可能です。

外壁塗装の注意点はまだまだ続きます。

次回はお得な塗装方法や、助成金、塗装工事を行うに当たっての注意点についてお伝えしていこうと思います。

V0l3をお楽しみに!