思い出の家に住み続けたいあなたに!古い家の寒さ対策5選VOL2

冬は寒く夏は暑い...築年数の経った家に住んでいるとこんなお悩みを抱えている方が多いのではないでしょうか。

今年は特に寒さが厳しいのでリフォームをお考えの方もいるのでは。

でも少しの工夫で寒さが軽減されることがあるのです。この工夫でリフォームをしなくても快適に過ごすことができるようになるかもしれません。

そこで今回は、古い家が抱える寒さに対する問題に対する対策を紹介します。長年住み続け、思い出がいっぱいの家にずっと住み続けるためにぜひお試しください。

前回の記事では古い家が寒い理由とその寒さ対策その1「断熱性能の高いカーテンをつける」を紹介しました。

今回は寒さ対策その2「断熱シート・断熱テープを貼る」を紹介します。


古い家の寒さ対策その2「断熱シート・断熱テープを貼る」

『暖房をつけても消すとすぐに寒くなる』という経験をしたことがある人は多いと思いますが、これは全て部屋内の暖かい空気が外に逃げているから。前回もお伝えしましたが室内の空気の50%以上は窓から逃げると言われています。

逆に言うと、窓から逃げる熱を抑えることが出来れば部屋内の気温を暖かいままで保つことができるということですね。

そこで窓を断熱する方法としておススメその2が断熱シート・断熱テープをはることです。

まずは断熱シートから
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断熱シート

断熱シートとは、冬に窓ガラスに貼り暖房効率を高めたり、結露防止に利用したりするものです。窓用断熱シートには、プチプチの緩衝材のような3層シートで厚手のものと、薄手のシートのものがあります。

いわゆるプチプチを間に挟んだ4~5mm厚さの厚手断熱シート
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窓用断熱シートの多くが、プチプチ緩衝材に似た3層シート構造になっています。空気の壁で窓を覆うため断熱効果が抜群にいいのがメリットです。柄のついた商品もあり部屋のデザインやテイストに合わせて選ぶこともできます。

プチプチタイプのデメリットは見た目が悪くなること。見た目がThe緩衝材という感じで生活感が出てしまいます。プチプチに遮られて窓からの景色を楽しむこともできません。

薄いフイルムタイプの断熱シート

薄手の生地の窓用断熱シートもあります。厚手のシートに比べ、断熱効果は劣るものの表面がボコボコしておらず滑らかで、見た目に違和感がありません。

厚手のシートと違い、光を通しやすいので普段通りの生活ができるのがメリットです。

取り付け方法をチェック

窓用断熱シートの多くは、水で貼りつけるタイプか、裏面がシール式になっているタイプです。

シートで張り付けるタイプはシートの裏面に弱めの粘着シールがついていて、窓にそのまま貼り付けられます。シートをはがして窓に貼りつけるだけなので、水で貼りつけるタイプに比べてとてもかんたんです。

不器用な方、またシートを貼るのにあまり時間をかけたくないという人におすすめです。

粘着力が弱く貼り直しができるので、シーズンにだけ張るということができますが、長期間つけている場合は粘着剤がくっついてしまう場合もあります。もちろん経年劣化で粘着力は徐々に弱まっていきます。

水で貼り付けるタイプは、水を吹きつけてそのうえから手で押してつけて貼り付けていきます。シールタイプに比べて水の吹きつけ加減がむずかしいのが難点ですが、貼り直しは何度でもできるので、何度か繰り返すと上手に貼れるようになりますので、トライしてみて下さい。

あとがつかないので、ガラスを汚したくない人、賃貸物件などに住んでいる人におすすめです。

和室の寒さに悩んでいる方にはこんなものもあります。

〇障子シート

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障子シートとは、空気をたっぷり含んだ特殊不織布フレクスターで作られたものです。暑さも寒さをバリアしてくれて、強さは一般障子の5倍以上だそうです。

断熱テープ

断熱テープはテープを貼るだけの簡単な方法ですが、貼り方などのコツをおさえると窓の断熱性を効果的に上げることができます。

窓は閉め切っている状態でも、レールや引き違い(窓どうしが合わさる部分)にはわずかな隙間ができています。

冬場はこのような隙間から冷気(隙間風)が室内に入ってきたり、室内の暖かい空気が逃げて行ってしまうため、「隙間テープで隙間をふさぐ」ことは寒さ対策として効果があります。

隙間テープにはさまざまな種類がありますが、おもな違いは「サイズ」と「素材」です。

隙間テープは製品によって幅や厚みが異なるので、貼り付けたい窓の窓枠やレールの幅をあらかじめ測っておき、貼り付けたい窓の大きさに合ったサイズの製品を選びましょう。

隙間テープの素材はスポンジ、モヘア、ゴムなどがありますが、寒さ対策で使う場合は「スポンジタイプ」か「モヘアタイプ」がおすすめです。

スポンジタイプ

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弾力性があるため、窓サッシが当たる部分に貼っても窓を閉め切ることができます(テープの幅や厚みは合わせる必要があります)。サッシの横部分(戸当たり)の溝を埋めるのにおすすめの素材です。

また、「防水」と書いてあるものは結露にも比較的強くなっています。

モヘアタイプ

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お風呂場のドアや網戸の枠に、このモヘアタイプの隙間テープが貼られているのを見たことがありますか?このタイプの隙間テープは、引き戸と引き戸の間の隙間に使うのがおススメです。

引き戸の間にスポンジ状の隙間テープを使うと、摩擦により開きにくくなることがあります。モヘアタイプの隙間テープは、表面に細かい起毛素材が貼り付けてあり開閉がしやすいのが特徴です。浴室のドアや網戸の枠にも使用されていることが多く、水に強い素材です。

起毛部分が動いて邪魔になりにくいので、横の戸当たり部分だけではなく、上下のレール部分にも貼り付けることができます。

効果的な貼り方

隙間テープは貼るだけで断熱できる便利なものですが、貼り方の工夫で断熱効果をアップすることができます。隙間テープの性能を最大限に引き出す方法を紹介します。

貼る場所

まずは貼る場所です。窓ガラスで隙間になりやすいような場所にテープを貼ると効果的です。

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・下のレール部分
・サッシが窓枠と当たる部分
・召し合わせ部で、上になる方の窓枠
・窓ガラスとサッシの境目(ゴムパッキンで接着されている部分)

レールなど窓が動く部分は、テープに厚みがある(モヘアタイプの場合は毛足が長い)と引っかかってしまって窓を閉められないので、毛足や厚みが少ないものを使うと開閉の妨げになりにくいです。

貼り方

次に下準備。隙間テープを貼る前に、貼る場所をきれいに拭いてほこりや汚れをしっかり落としておきましょう。

ホコリや汚れがあるとしっかりテープがつかないし、そこから隙間があいてしまうこともあります。面倒でも下準備をしっかりすることで断熱効果をアップさせることができます。

できれば中性洗剤や掃除用のクリーナーを使って掃除しましょう。ハケや歯ブラシを使うと隅まできれいに掃除できます。隅まできれいにしたら、最後は乾拭きして仕上げてくださいね。

下準備が終わったらいよいよ貼り付けていきます。この時なるべく隙間ができないように貼り付けましょう。テープを途中で切ったり、テープがよれてしまうとその部分が隙間になって断熱効果が弱まってしまいます。

ですから隙間テープを購入する際は、必ず隙間テープを貼ったり埋める部分の幅をしっかり測っておくようにしましょう。

貼り付ける場所の寸法を測ったら、今度は隙間テープを測った幅に合わせて切り取っていきます。その際に注意することが、切断面をきれいにすること。

斜めに切ってしまったり、隙間テープが足りなくて隙間が空いてしまうことで、その小さな隙間から風が入ってきます。しっかりと測ったら、隙間ができないように真っすぐに切るようにしましょう。

貼るときには隙間テープのテープ部分をはがして貼るのですが、少しずつはがして、貼るというのを繰り返してじっくり丁寧に貼っていきましょう。

一気にはがしてしまうと、壁にテープがくっついてしまったり、ほこりや汚れがついてしまったりします。10~15㎝くらいずつはがしながら貼っていくのがおススメです。

今回は断熱シートとテープについてご紹介しました。断熱シートやテープの役割や選び方・効果的な貼り方など参考になったでしょうか。

前回紹介したような厚手カーテンと今回の対策を組み合わせると、寒さがだいぶ緩和されると思います。

次回は古い家の寒さ対策3として、冷たい床に直接肌がふれないようにする工夫をご紹介します。次回もお楽しみに!