築50年以上!日本家屋のリフォーム 白アリ編

こんにちは。タッチハウスブログスタッフ平戸です。

暑い日が続きますが、朝晩はだいぶ涼しくなり虫の声が聞こえるようになりましたね。

タッチハウスでは先週から、築50年以上と思われる日本家屋のリフォームに取り掛かっています。

広々とした贅沢な作りの日本家屋なのですが、さすがに寄る年波には勝てなかったようです。2カ所のリフォームをさせていただいています。

一か所目は
「白アリにやられてしまった壁の修理」

こちらのお宅は家の北側にトイレが配置されています。そのトイレの柱や壁に穴があいてしまい、そこから白アリが出てきてしまったのです。

白アリは集団で木を浸食しながら移動をします。

白アリの地球での役目は木を分解して土にすることで、そのおかげで大量の木くずが時間の経過で土になり土が豊かになります。

木造住宅も白アリにとってはただの食べ物。こちらとしては遠慮してほしいのだけど、人間の家だからと言って容赦はありません。

白アリは春から夏にかけてが交尾の時期で、静岡県東部では、ゴールデンウイーク前後に羽アリが大発生するので、それで気付く方も多いです。

こちらの家でも羽アリが家にたくさん飛んでいたかもしれませんね。トイレの柱や壁には小さな穴がたくさんあいてしまっていたそうです。

シロアリは湿気の多い場所を好むので、日当たりや換気の悪い場所や水回りなどで発生しやすいのです。

こちらのお宅も北側で日当たりが悪く、換気の良くない状況で、シロアリがのびのび生息していたものと思われます。

ちなみに羽アリが出たら白アリというわけでもなく、黒アリの場合もあります。黒アリだったら恐れることはありません。

家に羽アリが出てきたときに備えて

体形は寸胴で、4枚の翅(はね)がほぼ同じ大きさなのが白アリ

腹部の付け根が細くくびれていて、4枚ある翅の上の2枚が下の2枚より大きいのが黒アリ

キャプチャ.PNG
熊本シロアリ.comより

と覚えておきましょう。

あ、脱線してしまいました(^^;

柱と壁に穴が開いているので、白アリが浸食していることは明白!そこで白アリの侵入経路を探ります。

ありました、ありました。

シロアリは、"自分たち専用の立派な道路"を作ってお家に侵入します。

シロアリは空気の流れ(外気)や光を嫌うため、地表をそのまま歩いて移動することはありません。"アリ"とは言っても普通の"黒アリ"とは全く違う生き物なんですね。

シロアリは地中の暗闇の中をエサを探すために移動します。そして、たまたま住宅に到達したシロアリは暗闇の床下から建物に使われている木材を目指して地中から地表に上がってきます。

その時に作るのが「蟻道」(ぎどう)と呼ばれるトンネルの道路です。
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蟻道は土や木材のカスなどと、シロアリの排泄物・分泌物を練り合わせたものからできていて、セメントのように固く、簡単に壊すことができない頑丈なシロモノです。

蟻道を作ることで移動の際に外敵から身を守ることができます。つまり、外敵から攻撃されることなく住まいを食害できるんです!

さすが3億年を生き抜いてきたシロアリ殿!賢いですね!

ああ、また脱線してしまいました(-_-;)

とにかくこのシロアリの専用道路「蟻道」を撤去!シロアリの侵入経路を薬剤でふさぎます。

そして被害にあっている部材を新しいものと交換。柱や木の壁などを新しくしました。これで一安心です。

木材は濡れた状態を放置する事で、シロアリの被害に遭うリスクがどんどん上がっていきます。湿気を帯びた木材が、シロアリを引き寄せるからです。

たとえ濡れたとしても、すぐに乾けば、蟻道を造るための水分が確保できずに被害にあうことはありません。

ですから雨漏りや水漏れに気づいたら、早く直さないといけない訳です(^^)/

シロアリの被害が進行すると建物の耐久性能は落ち、万が一の地震で倒壊するリスクが大きくなります。木がぼろぼろになって見栄えも悪いです。

ある程度築年数が経った家にお住まいの方はシロアリ被害のサインを見逃さないようにしましょう。

シロアリ被害のサイン

〇床や畳を踏んだときにフワフワする感触がある
〇風呂や洗面所といった湿気の多い場所の柱に穴が開いている
〇スムーズに開閉できていたドアや雨戸が開けられなくなる
〇家の中にシロアリの羽蟻が飛んでいる


後編では2カ所目の「窓ガラスのリフォーム」についてお伝えします。お楽しみに!