シロアリに好かれる家・嫌われる家vol2

春分の日が過ぎ、日増しにあたたかくなってきましたね。

春になると怖いのがシロアリです。

シロアリが活動のピークをむかえるのは春(4月~6月)。
羽アリが大量に発生して気が付くことが多いのです。

シロアリは木などを分解して土に還してくれる
地球の循環にとって無くてはならない生物ですが
家の土台などに住みつくと
木材から断熱材まで食べてしまう怖い存在です。
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そこで今回のシリーズでは
「シロアリに好かれる家・嫌われる家」
をお伝えします。

この記事を読むと
シロアリの好みに詳しくなれます。

その結果
シロアリ被害に合わない家を
作ることができるようになれます。

VOL1ではシロアリに好かれる家を紹介しました。
V0l2の今回はシロアリに嫌われる家の特徴をご紹介します。

シロアリに嫌われる家

シロアリの嫌いなものは何でしょう?

乾燥
太陽の光
硬くて香りのある木

などがあると言われています。

一つひとつ見ていきましょう。

乾燥

実はシロアリはとってもデリケート。色白で皮膚が非常に薄いのです。
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ご覧のようにだいぶ色白ですよね。
このため体がとても乾燥しやすく
乾燥した場所にいるのも大嫌いなのです。

おなじ理由から寒さはもちろん
極端な暑さも嫌いです。

ただ、乾燥や暑さ寒さが嫌いだからといっても
そこにいられないかというとそうでもなくて

その環境にいて死ぬ個体も多いのですが
ヤマトシロアリの場合は一つの巣の中に数万~十数万頭
イエシロアリの場合は数十万~百万頭以上の
シロアリがいるので

多少のシロアリが死んでも
目の前にそれしかなければ
それに向かっていくのが
シロアリのサガなのです。

太陽の光
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そもそもシロアリはなぜあんなに色白なのかというと
それはメラニン(黒い色素)を持っていないからなのです。

メラニンを持っていないということ
紫外線にとても弱く
太陽の光に当たると死んでしまう
とも言われるほどです。

そのためシロアリは餌である木材を探し求める際に
『蟻道』と呼ばれるトンネルを作り
太陽の光を浴びることなく移動をします。

蟻道は木くずや土を
排泄物などとまぜて作っています。

ただ
シロアリを太陽に当てると
本当に死ぬかというと
そんなに簡単に死ぬわけでもないのが
現実です。


硬くて香りのある木

VOL1でも紹介したように
シロアリの大好物は柔らかいもの。

同じ木材でも
硬いものと柔らかいものがあったら
硬いものは好みではありません。

そしてもう一つ
嫌いな香りというのがあります。

シロアリが嫌う香りの正体は
「テルペン類」と呼ばれる
揮発性の精油成分の1種です。

テルペン類のような精油成分は
「フィトンチッド」とも呼ばれ
1つの樹種に大抵数十種類は含まれています。

この組み合わさり方で「樹の香り」は決まります。

ヒノキやヒバといった「良い香り」で有名な樹種には
多くのテルペン類が含まれています。

「森林浴」は、これらの木が出す揮発した
テルペン類を浴びているのです。

ただ
嫌いな香りの硬い木しか
シロアリの行く手になかったとしたら

嫌いだけど
ソッコー食べるのが
シロアリのサガなのです。

シロアリの嫌いな家

シロアリの嫌いな乾燥が
床下や壁の内部などにもいきわたり

暗い場所がなく隅々まで
太陽の光に照らされ

テルペン類たっぷりの硬い木で作った家

これがシロアリの嫌いな家ということになります。

でもシロアリは
嫌いな物はあるにはあるけど

それしかなければ
嫌いな物でも食べるし

嫌いな環境でも
多くは生き残れるという

強い強い生物

なので

こんな家でも絶対に大丈夫
とは言い切れないのが
悲しいところです。

ではそれを踏まえたうえで
どんな対策をすればいいのでしょう?

次回はシロアリに嫌われる対策をご紹介します。
お楽しみに!

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