あなたは設置する?しない?太陽光発電のメリットデメリットVOL5

こんにちは。タッチハウス広報の平戸です。

タッチハウスで新築のご相談を受ける時、皆さんからよく聞かれるのが太陽光発電のこと。太陽光発電は実際つけた方がいいの?よくないの?やっぱり気になりますよね。

というわけでこのシリーズではちょっと気になる太陽光発電について、リアルな情報をお届けしたいと思います。
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前回までに

太陽光発電の現状
 
ソーラーパネルの種類と発電効率

発電効率に影響を及ぼす現象

太陽光発電の今後の動向

についてお伝えしてきました。

第5回目の今回は

太陽光発電の環境への影響について調べてみたいと思います。

一般的に太陽光発電は「環境にいい」というイメージがありますが、実は太陽光発電が環境に悪影響を及ぼす場合もあります。

環境への悪影響を防ぐには太陽光発電所を建設する際に、環境問題に配慮した建設地や太陽光パネルの選択、廃棄・リサイクル費用の積立が必要です。

そこで今回は太陽光発電の環境へのメリットとデメリットを解説します。


地球温暖化の影響へのメリット

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現在の地球は地球温暖化の進行によって砂漠化が進んだり、プラクトンやサンゴ礁が減少したりすることで、さらに地球温暖化を進行させる、悪循環に陥っています。

地球温暖化は、熱を吸収する「温室効果ガス」の増加によって引き起こされています。その中でも特に懸念されているのが二酸化炭素の増加です。

産業革命以降、先進国を中心に石炭・石油・天然ガスなどの、化石燃料の使用が急激に増えました。

化石燃料を燃焼させることで、機関車や飛行機などの動力を手にした人類は、文明を大きく発展させました。

一方で大量の二酸化炭素を大気中に放出し、自分たちが暮らす地球環境を悪化させています。このままでは人が暮らせない星になってしまうかもしれません。

現在も化石燃料は私たちの生活に欠かせません。現代の私たちの生活にエネルギーは不可欠であり、その大部分を化石燃料に依存しています。

ですが、このまま化石燃料を燃焼させ続けては、地球環境は悪化し続ける一方です。

そこで注目されているのが再生可能エネルギーと言われる、化石燃料と違って、発電時に二酸化炭素を排出しない、地球温暖化の防止に貢献できるエネルギーです。

太陽光発電はその中でも、水力の8.8~9.2%に次いで2番目の割合を占めている、大変重要なエネルギーと言われています。

また、太陽光発電ならではの大きなメリットがあります。それは「分散型電源」です。

大型の発電所は、距離が遠い地域に送電するとロスが大きくなって発電コストが無駄になります。

一般家庭の太陽光発電はその点、作っている場所で使うことができるので送電時のロスがほとんどなく、電力の無駄を減らすことができるのです。


デメリット

いいことづくめに見える太陽光発電ですが、廃棄方法によっては環境に悪影響をもらたす可能性が指摘されています。 


廃棄問題

一部の太陽光パネルには、鉛やセレンなどの有害物質が使われているものもあるため、適切な処理が必要です。

なので廃棄・リサイクルの費用の確保が必須なのですが、資源エネルギー庁の調査では、低圧の74%・高圧の59%が廃棄・リサイクル費用の積立を行っていません。

今後の排出見込量については様々な推計があるのですが、環境省が実施した推計では、仮に製品寿命を 25 年とすると 2039 年には約 78 万t、産業廃棄物の最終処分量の6%になると見込んでいるのだそうです。

年間約 17~28 万t、これは全産業廃棄物の最終処分量の 1.7~2.7%に相当する量になるのだとか。


環境省は「太陽光発電のリサイクル・適正処理等に関する検討チーム」を立ち上げました。

安定的に処理できる体制を整え、メーカー等からの有害物質含有情報の提供による適正かつ円滑な処理を確保し、市場におけるリサイクル・最終処分コスト及びその変動にかかわらず安定的にリサイクルがなされる状況を整える

ことを目的にガイドラインを作るように動いています。

こういった制度が完備されるまでは、廃棄についてクリーンになっていないのでそこがデメリットになりますね。


今回のブログではに太陽光発電の環境への影響ついて調べてみました。次回は太陽光発電の家計への影響について調べてみたいと思います。どうぞお楽しみに!

あなたは設置する?しない?太陽光発電のメリットデメリットVOL4

こんにちは。タッチハウス広報の平戸です。

タッチハウスで新築のご相談を受ける時、皆さんからよく聞かれるのが太陽光発電のこと。太陽光発電は実際つけた方がいいの?よくないの?やっぱり気になりますよね。

というわけでこのシリーズではちょっと気になる太陽光発電について、リアルな情報をお届けしたいと思います。

前回までに

太陽光発電の現状
 
ソーラーパネルの種類と発電効率

発電効率に影響を及ぼす現象

についてお伝えしてきました。

第4回目の今回は

太陽光発電の今後の動向について調べてみたいと思います。

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政府の政策は?

FIT制度

太陽光発電の普及拡大を目的として、政府は2012年にFIT制度という制度を導入しました。

FIT制度というのは、「固定価格買取制度」のことで、再エネで発電した電気を、国が決めた価格で買い取るよう、電力会社に義務づけた制度です。

これにより住宅で太陽光発電した場合は10年、産業用太陽光発電に取り組む場合は20年のあいだ、発電した電気は電力会社が一定価格で買い取ることとなったのです。

2021年現在、FIT制度で導入したお宅もそろそろ10年を迎えはじめました。FIT制度を卒業すると売電価格は変動してきます。

FIT制度が終了!

太陽光発電の普及拡大を目的として導入されたFIT制度ですが、実は電気の消費者である国民が、電気料金の一部として「再エネ賦課金」を負担することで成り立っています。

そのため、FIT制度が適用される太陽光発電所が増えるほど、国民が負担する再エネ賦課金は大きくなってしまったのです。

電力会社が再生可能エネルギーを買い取るための費用、再エネ賦課金は電気の使用者が支払う電気料金に含まれています。
使用した電力量によって金額は変動しますが、単価は全国一律で、国が1年ごとに算定します。このように年々負担額が増しています。
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また太陽光発電の中には、高い調達価格の権利を確保しているにも関わらず運転が開始されない未稼働の設備の増加も見られます。

これらが後々動き出すと、その時点から20年間はFIT制度にて買い取りが行われるため、再エネ賦課金を支払う電気使用者の更なる負担が予想されるのです。

そこで政府は、2017年4月に「再生可能エネルギー特別措置法の一部を改正する法律(改正FIT法)」を施行しました。再生可能エネルギーの最大限導入と電気使用者の負担抑制の両立を図るため、FIT制度の見直し等を行うものです。

FIP制度とは

FIP制度とは、市場価格に一定の補助額(プレミアム)を上乗せして電気を取引するというものです。

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売電価格が一定となるFIT制度とは異なり、FIP制度では補助額が一定であるものの、売電価格は市場価格に連動して上下します。

太陽光発電「余剰売電」「全量売電」「自家消費」どれがお得?

FIT制度が施行された当初は売電価格が高く、住宅用1kWhあたり40円台でした。当時は、電力量単価(1kWhあたりの電気料金)を売電価格が上回っていたため、住宅用太陽光発電であれば余剰売電が間違いなくお得でした。

売電価格は年々低下していて、2021年の売電価格も、引き続き低下するものと予想されています。

ということをふまえると、住宅用太陽光発電を導入するのであれば「可能な限り自家消費を行う」ことがお得です。

発電した電気をできる限り自家消費に充てる工夫をすることで、よりお得に太陽光発電を活かせるといえるでしょう。

今回のブログでは今後の太陽光発電の動向について調べてみました。次回は、太陽光発電の環境への影響について調べてみたいと思います。どうぞお楽しみに。