ウッドショックって何?前編

こんにちは。タッチハウス広報の平戸です。

最近よく「ウッドショック」という言葉を聞くことがありませんか?

私も春先にデッキのリフォームをした時に「ウッドショック」で木材の価格が上がってると聞きました。

このウッドショックとは何なのでしょうか?

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ウッドショックて何?

「ウッドショック」というのは、建築用木材の供給が需要に追いつかず、世界的に木材価格が高騰している現在の状況。1970年代におきたオイルショックをまねて「ウッドショック」と呼ばれています。かつてのオイルショックと同様に世界で深刻な問題となっているのです。

ウッドショックが起きた一番大きな原因は、新型コロナウイルスの感染拡大です。

コロナで仕事がストップしてしまったので、多くの企業は従業員を解雇してしまったところへ、感染がおさまってきたアメリカで住宅ラッシュが起こりました。

アメリカでは

1.新型コロナウイルス対策として政府が低金利政策を進めた
2.テレワークの普及で住宅建築に火がついた

という主に2つの理由で住宅ブームが起きているのです。

従業員がいないので、急に需要が伸びても対応ができず、他にもコロナ過による荷動きの変化で輸送用コンテナの数が不足していること、原油の高騰などがおこり、結果として、需要が供給を大きく上回る状態がつづいているのです。

ウッドショックは日本にも飛び火しており、輸入木材はもちろん、少し前まで低迷していた国産木材の価格まで軒並み上昇中です。ウッドショックがいつまで続くかは不透明で、関係者の中には事態が長期化すると予想する人も少なくありません。

「ウッドショック」で木材価格1.5倍に

2021年、日本では輸入木材の価格が前年比1.25倍~1.62倍になり、国内木材も半年で1.4倍に高騰しています。

 
住宅建材として輸入木材が欠かせない以上、ウッドショックは日本の建築業界にとって危機的な状況と言えます。

日本は世界有数の木材輸入国ですが、ウッドショックの中、品質基準が厳しいのに価格が相対的に安い日本市場の優先順位は下がってきてしまっています。木材の流通が他国向けに切り替わると、なかなか日本向けに戻すことが難しいといわれています。

それだけに、ウッドショックを逆手にとって、国産木材の活用を活性化する好機とすることが求められていますが、それも難しい状況があります。

簡単には進まない国産材への切り替え

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日本は森林面積が多い国でもあるため、輸入材が高いのであれば国産材に切り替えればよいと思われがちです。でも国産材への切り替えは簡単には進まないのが現状です。

国産材に切り替わりにくい理由

そもそも林業は30~50年程度のスパンで商品を出す産業で、一時的な需要に対して反応することが難しい業種です。しかも林業従事者が高齢化し、増産自体が難しくなっています。

仮にに国産材に切り替えようとしても供給体制が追い付かないという現状があります。柱で使うスギやヒノキが供給できたとしても、肝心の梁で使うカラマツなどを市場で求められる量まですぐに供給することができないのです。


ウッドショックによる建築用木材価格の上昇は、工事予定額を大幅に上昇させる可能性があります。マイホームの建築を考えている方は情報をチェックしておくのをおすすめします。

次回はウッドショックで実際に工務店が感じている現状をお伝えします。お楽しみに!

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